フリーランスエンジニアに必要なスキルとスキルアップで重要なこと
最終更新日:2024/12/03
本記事を読んでいる方の多くは、これからフリーランスエンジニアになろうと検討されているかと思います。 その中で気になるひとつの要素が「どんなスキルを身につけておくべきか?」という点ではないでしょうか? 本記事ではそんな疑問の答えを徹底的に解説していきます。
目次
フリーランスエンジニアに不可欠な3つのスキル
実際のフリーランスエンジニア案件の必要なスキル例
フリーランスエンジニアが+αで必要なスキルとマインドセット
高単価案件を獲得するために身につけるべきスキル
まとめ
フリーランスエンジニアは会社員より稼ぎやすい一方、スキルを持っていないことで以下のようなデメリットがあります。
案件を継続的に受注できずに収入が安定しない
低単価の案件しか受注できずにフリーランスエンジニアとしてのうまみが少ない
おそらく上記のような状況に陥るのであれば、フリーランスエンジニアにならないことを選択する方も多いかと思います。
そこで本記事では、以下のテーマに解説をしていきます。
フリーランスエンジニアとして基盤となるスキル
高単価案件を受注するために必要なスキル
フリーランスエンジニアとしての必要なスキルが気になる方は、ぜひ最後までしっかりチェックしてみてください。
先に結論として、フリーランスエンジニアとして必要なスキル・マインドセットは以下の7つです。
案件に必要なテクニカルスキル
円滑に仕事を進めるためのコミュニケーションスキル
セルフマネジメントスキル
税務などの会計知識
契約面に関する知識
スキルアップのための学習
営業力
前半3つが不可欠なスキル、残りの4つは見落としがちなもののしっかり身につけておきたいスキル・マインドセットです。
それでは、前置きは以上にして一つひとつ見ていきましょう。
フリーランスエンジニアに不可欠な3つのスキル
まずは、フリーランスエンジニアに不可欠なスキルとして以下3つを見ていきます。
案件に必要なテクニカルスキル
円滑に仕事を進めるためのコミュニケーションスキル
セルフマネジメントスキル
案件に必要なテクニカルスキル
当然ながら、各案件で必要なスキルは異なります。
なので、案件に合わせた必要なテクニカルスキルが必要です。
なお、各スキルほんの少しかじっただけでなく、基本は3年以上の実務経験があった方がいいです。
なぜ3年なのか?詳細は以下の記事にて解説をしています。
フリーランスエンジニアは実務経験1年では不十分!必要な経験年数は?
具体的に各案件でどのようなスキルが必要とされるかについては、実際の案件を例にしながら紹介していきます。
円滑に仕事を進めるためのコミュニケーションスキル
続いて必要なスキルは、コミュニケーションスキルです。
エンジニアとして仕事をしていくうえで、最低限以下のような方とのコミュニケーションが必要となります。
クライアント
チームメンバー
協業パートナー
仕事の仕方によっては、さらに関係者が増えることもあります。
その中で、円滑にコミュニケーションを取れるかどうかは仕事を進める上で非常に重要です。
ひとつ目に挙げたテクニカルスキルも案件に参画するうえで重要ですが、どちらかというとコミュニケーションスキルの方が大事という考えもあります。
なぜなら、どんな仕事であれ人間関係で良くも悪くもなるからです。
例として以下のような2者がいる場合、円滑に仕事を進められるのはどちらでしょうか?
Aさん
テクニカルスキル:8点 / 10点満点
コミュニケーションスキル:2点 / 10点満点
Bさん
テクニカルスキル:4点 / 10点満点
コミュニケーションスキル:8点 / 10点満点
話の流れからわかるかと思いますが、後者のBさんの方が円滑な仕事ができます。
なので、技術面だけを追いかけて人間関係から目を逸らすのはNGです。
セルフマネジメントスキル
フリーランスとして生きていくうえで、セルフマネジメントも大事です。
セルフマネジメントとは、とくに以下のようなものを指します。
スケジュール管理
各タスクをさばいていく段取り
自分のキャリアを考えた参画する案件の選択
会社員でも大事ですが、よりフリーランスだと求められる力です。
すぐに身につけられるものではないので、仕事を進めていく中でしっかりと身につけていくことをオススメします。
それでは次に、一つ目のテクニカルスキルをもう少し深堀りして、実際の案件でどのようなスキルが必要になるのかを見ていきましょう。
実際のフリーランスエンジニア案件の必要なスキル例
「フリーランスエンジニア」といってもさまざまな仕事があるので、細かい職種で区切りながらフリコンで実際に所有している案件をもとに紹介をしていきます。
プロジェクトマネージャー(PM)の案件例
プロジェクトマネージャー マーケティングプラットフォーム開発
単価 | 90〜100 万円/月 |
---|---|
案件詳細 | ・次期基盤システムの企画、設計 ・システム化に向けたスケジュール策定と推進 ・ステークホルダーとの情報連携 ・ステコミ向けの定期報告 |
必須スキル | ・情報システムの構築におけるPM経験 ・既存システムにとらわれない、理想型視点からのシステム企画力、設計力 ・ステークホルダーとのコミュニケーション能力 |
プロジェクトマネージャー Webサービスのプロジェクト管理
単価 | 80〜90 万円/月 |
---|---|
案件詳細 | ・AWS上で構築されているWebサービスのプロジェクト管理者としてご担当いただきます ・サービスの要件管理/進捗管理/予算管理/メンバ管理と、大きな権限を持ってプロジェクト遂行いただきます。 |
必須スキル | ・Webサービスの要件定義 / 要件管理 / プロジェクト管理の経験 ・エンジニア組織のマネジメント経験 ・日本語/英語のバイリンガル |
プロジェクトマネージャー 小売業発注システム導入
単価 | 110〜120 万円/月 |
---|---|
案件詳細 | ・クライアントのIT側のPMOとして、卸先に対して、EDIの新規テンプレートを提示し、先方のIT部門との要件定義を行います。 ・課題管理、進捗管理と共に課題に対しての各所への調整等も実施します。 ・基幹システム(SAP)関連の調整が必要な際は窓口がグローバルになる為、メールかチャットでの英語でのやり取りを行う必要があります。 |
必須スキル | ・SCM関連の業務知識 ・PMの実務経験 |
フロントエンドエンジニアの案件例
Reactエンジニア アセット管理システム開発
単価 | 80〜90 万円/月 |
---|---|
案件詳細 | ・デザインをコンポーネントに落とし込んでStorybookベースで実装 ・それらのコンポーネントを組み合わせ、フロントエンド全体を機能するよう設計〜実装 *API接続や内部データ管理も含む |
必須スキル | ・SPA開発経験 ・React開発経験 ・JavaScriptの文法に対する理解 |
Reactエンジニア toC向けサービス開発保守/改修
単価 | 70〜80 万円/月 |
---|---|
案件詳細 | ・新機能の設計開発や既存機能の保守/改修 ・ユーザーや社内の声を反映したプログラム改善 ・バグ調査/修正など |
必須スキル | ・Reactでの開発経験 ・上流工程のご経験 |
Vue.jsエンジニア Webアプリのフロントエンド開発
単価 | 70〜80 万円/月 |
---|---|
案件詳細 | ・BtoBサービスである座席管理システムの追加機能開発 ・工程:設計〜テスト |
必須スキル | ・Vue.js、TypeScriptでの実装経験 ・コンポーネント、部品化技術による実装経験 ・MVVMを理解し、実装できる方 |
サーバーサイドエンジニアの案件例
Goエンジニア マーケティングシステム開発
単価 | 90〜100 万円/月 |
---|---|
案件詳細 | ・各種Webサービスのデータを横断的に活用するマーケティングシステムの顧客管理にかかわる共通機能の開発に携わっていただきます。 ・プロダクトの開発からリリース後の運用も併せて担当いただき、ユーザーからのフィードバックから継続的な機能改修を実施いただきます。 |
必須スキル | ・Go言語での開発経験 ・クラウド環境を利用したREST APIサーバーの開発経験 |
Pythonエンジニア ワイヤレス給電に伴うクラウドシステム連携
単価 | 90〜100 万円/月 |
---|---|
案件詳細 | ワイヤレス給電事業に伴い、クラウド、システムの連携をご担当していただきます。 ・クラウドシステムにおける最適なアーキテクチャの設計および実装 ・顧客要求の獲得および分析と要件定義 ・委託開発のマネジメント、コスト・タスク・スケジュール調整などのPMO関連等 |
必須スキル | ・Pythonでの開発経験 ・Django、FlaskでのWebアプリケーション開発経験 ・GCP、AWS、Azure環境でのソフトウェア開発経験 ・データベースの設計、APIの設計経験 |
PHPエンジニア 稼働中の大規模システム改修
単価 | 90〜100 万円/月 |
---|---|
案件詳細 | ・EC系の改修案件にて、開発業務(設計、実装、テスト・デバッグ、ソースコードレビュー)を担当いただきます。 ・稼働中の大規模システムの改修案件になりますが、現状のソースコードの読み込みと理解、影響範囲の把握と要件に応じた適切なコーディングやレビューを行っていただきます。 |
必須スキル | ・PHPでの実務経験 ・5名以上のチームでのチーム開発経験 |
インフラエンジニアの案件例
AWSエンジニア オンプレミスサーバーのクラウド移行
単価 | 90〜100 万円/月 |
---|---|
案件詳細 | ・基幹システムオンプレミスサーバーのクラウド移行の検証(PoC)をご支援頂きます。 ・PoCは、基幹システムの一部業務のみを切り出して、AWSでの構築を実施致します。 ・AWS環境では、サーバーレス化(コンテナ、RDS)およびCI/CD化を実施します。 ・上記の検証支援作業とは別に、AWS環境へのシステム追加に伴うEC2等の構築や既存AWS環境で利用しているAWSサービスの保守についてもご対応頂きます。 |
必須スキル | ・コンテナ設計/構築の経験 ・CI/CDの経験 ・AWSの経験 |
インフラエンジニア セキュリティ運用管理
単価 | 90〜100 万円/月 |
---|---|
案件詳細 | グループのセキュリティ基準に準拠し、各種情報資産が適切に保護できるようにセキュリティレベル向上計画のサポート、実行を行う。 ・セキュリティオペレーション(セキュリティ要件実装)、及びセキュリティPJの担当 ・脆弱性管理 ・WAF及びFWの運用 ・データ漏洩対策 ・セキュリティ承認作業 ・セキュリティ監視と対策のサポート |
必須スキル | ・ITインフラ(Network、Server、Middlewareなど)に関する設計/運用経験 ・ITセキュリティ知識 |
GCPエンジニア クラウド構築支援
単価 | 85〜95 万円/月 |
---|---|
案件詳細 | ・金融系コンテナAP実行基盤の構築を行います。 ・フェーズとしては、GCPクラウドの設計~構築~テストをご担当いただきます。 |
必須スキル | GCPの設計、構築、運用の経験 |
4つの職種について見てきましたが、あなたの職種に当てはまるものがない方もいらっしゃるかと思います。
もしあなたに合致する案件があるかを確認したい場合は、お気軽にご相談いただければと思います。
フリーランスエンジニアが+αで必要なスキルとマインドセット
ここまでフリーランスエンジニアに必須なスキルを3つ見てきました。
冒頭でお伝えした通り、フリーランスエンジニアに必要なスキルは7つあります。
なので、ここでは残りの4つについて見ていきます。
税務などの会計知識
フリーランスになると避けて通れないのが「確定申告」です。
会社員の方でも中には副業をされていて、既に確定申告をされている方もいるかと思います。
しかし、フリーランスは例外なく確定申告する必要があります。
そのため、基本的な会計の知識はあった方がいいです。
レベル的には商業簿記3級くらいわかっておくと安心です。
正直オススメなのは、会計周りは税理士さんにお願いすることです。
ですが、それでも知識があるのとないのでは税理士さんとの会話も難しくなってしまいます。
会社員のうちからキャッシュフローをしっかりと管理し、知識を蓄えておくのがオススメです。
契約面に関する知識
フリーランスとして仕事をする際、クライアントとの間に契約が発生します。
会社員の方であっても、努める会社と雇用契約を結んでいますよね。
契約は主に以下の2つに分かれます。
(準)委任契約・・・依頼された作業を遂行することが求められる契約形態
請負契約・・・依頼されたものを完成させることにより報酬が払われる契約形態
まず、どちらの契約形態での仕事なのかを把握することが大事です。
ほとんどありませんが、前者の委任契約だと思っていたら実際は請負契約で、作業をしたのに報酬が払われる条件を満たさないこともありえますからね。
さらに、契約の際は「業務委託契約書」など書面で契約書を残す形になるので、書かれている内容を十分把握する力も大事です。
不明点があれば先方に確認するのもいいですが、確認せずに理解できるようになるのが一番ですね。
エージェントなどを介して契約を結ぶ際はエージェントが契約周りをしっかりやってくれます。
しかし、クライアントと直接やり取りする場合はご自身で契約周りをやる必要があるので、滞りなくしっかりできるようにしましょう。
契約周りをしっかりしないと後からもめることもあります。
スキルアップのための学習
フリーランスエンジニアを目指す一部の方は、フリーランスエンジニアになることをゴールに考えているかもしれません。
しかし、あくまでフリーランスエンジニアになるのは、ご自身の目的を達成するための通過点にしかすぎません。
あなたがフリーランスエンジニアになる一番の目的は何でしょうか?
仮に運よくフリーランスエンジニアになってはじめての案件で月単価100万円だったとします。
もし、それで満足してしまい自己研鑽を怠ってしまうと将来的に月単価は下がってしまいます。
フリーランスの人口は年々増えているので、もし成長しなかったら他のフリーランスに同じくらいのスキルレベルに追いつかれることもあるためです。
なので、しっかりと目的を明確にして、そのために身につけるべきスキルは何なのかを突き詰めてことが大事といえます。
営業力
最後に身につけるべきスキルは営業力です。
フリーランスとして生きていくうえで、案件を継続的に受注できるかは大きなカギといえます。
とはいえ、営業経験のない方がいきなり営業といわれても難しいですよね。
そんなときに強い味方となるのがフリコンのようなエージェントです。
とくにフリコンは、案件獲得~契約・案件参画後のサポートまであなた専任のコンシェルジュがサポートしてくれます。
営業するのが不安という方は、お気軽にご相談ください。
フリーランスになりたての時はフリーランスとしてのライフスタイルを確立する方に集中し、営業は専門家に任せてしまった方が効率いいです。
以上、フリーランスエンジニアに必要なスキル7つを見てきました。
途中でも書いた通り、フリーランスエンジニアになることがゴールではありません。
より高単価を目指すためには、別で身につけるべきスキルがあるので、最後にその解説をしていきます。
高単価案件を獲得するために身につけるべきスキル
高単価の案件を獲得するために身につけるべきスキルは大きく3つあります。
プロジェクトマネジメントスキル
ディレクションスキル
希少価値が高いスキル
1もしくは2と3を掛け合わせることができれば理想ですが、既に挙げたテクニカルスキルと合わせて1・2いずれかのスキルが身につけられると市場価値が上がります。
それでは、それぞれどういうものか見ていきましょう。
プロジェクトマネジメントスキル
まずは、プロジェクトマネジメントスキルです。
その名の通り、プロジェクトをまとめて円滑に遂行していく力のことをいいます。
案件にもよりますが、月単価100万を超えるような案件も少なくありません。
年収にすると1000万円プレイヤーも夢ではないので、安定的に稼ぎたい方にオススメです。
ディレクションスキル
プロジェクトマネジメントに似ていますが、ふたつ目はディレクションスキルです。
ディレクションを行うディレクターは、プロジェクトマネージャーとエンジニア・デザイナーなど実務を行う方の間に立ちます。
そして、プロジェクトが円滑に進むように調整する役割です。
わかりやすくWebサイトの開発を例に挙げると、以下のようなイメージです。
プロジェクトマネージャー:クライアントとの折衝で要件を固め、プロジェクトの全体的なスケジュールを策定・管理
ディレクター:確定した要件をもとに、手を動かすエンジニア・デザイナーへ作業指示や調整
エンジニア・デザイナー:ディレクターの指示のもと、Webサイトのデザイン・開発
ある程度手を動かした経験がある方で、全体像を見ながら指示を出せる方が向いています。
希少価値が高いスキル
最後は、テクニカルスキルの中で希少価値の高いスキルを身につけることです。
RubyやPHP・Javaなどはメジャーなスキルなので、できる方はたくさんいます。
しかし、SAPや最近流行りのGo言語などを扱えるエンジニアは少ないです。
扱える人が少ないと自然に単価は高くなります。
あくまで、目的ややりたいことに合っている場合に限ります。
もし目的に合わないのであれば、目的に合ったスキルの延長でプロジェクトマネージャーやディレクターを目指した方がいいでしょう。
まとめ
今回はフリーランスエンジニアに必要なスキルについて解説をしてきました。
おさらいすると必要なスキルは以下の7つです。
案件に必要なテクニカルスキル
円滑に仕事を進めるためのコミュニケーションスキル
セルフマネジメントスキル
税務などの会計知識
契約面に関する知識
スキルアップのための学習
営業力
上記すべてあることに越したことはないですが、フリーランスになってから身につけるのでも問題ありません。
とくにテクニカルスキル以外について、実践を通じて学んでいくことも非常に多いです。
なので、まずはテクニカルスキルが案件にマッチするか確認するのが最優先といえます。
フリコンでは、フリーランスの方の本当に合った案件をご紹介しています。
そして、面談・契約からアフターフォローまで伴走するコンシェルジュサービスです。
マッチする案件がないかお探しの方は、ぜひ一度ご相談ください。