バックエンドエンジニアとは?仕事内容や年収、必要なスキルを詳しく解説
最終更新日:2025/02/20

バックエンドエンジニアは、IT業界の中でもシステム開発において重要な役割を担っている職種です。ユーザーからは見えない裏方のシステム部分の開発を担当し、近年、需要も増加しています。一方で、実際の仕事内容や必要なスキル・知識について疑問を持つ方も多いと思います。 この記事では、バックエンドエンジニアの仕事内容や、将来性、年収、向いている人、おすすめの資格など、詳しく解説します。
目次
バックエンドエンジニアとは?
バックエンドエンジニアと他のエンジニアとの違い
バックエンドエンジニアの仕事内容
バックエンドエンジニアの年収
バックエンドエンジニアのキャリアパス
バックエンドエンジニアの将来性
バックエンドエンジニアに向いている人
バックエンドエンジニアが「やめとけ」と言われる理由
バックエンドエンジニアとして働くメリットややりがい
バックエンドエンジニアに必要なスキル・知識
バックエンドエンジニアにおすすめの資格
まとめ
バックエンドエンジニアとは?
バックエンドエンジニアは、ウェブアプリケーションやソフトウェアシステムの「裏側」で動作する部分を開発・管理するエンジニアです。
例えば、スマートフォンでアプリを使ったり、ウェブサイトを見たりするとき、見えている部分(文字や画像など)は「フロントエンド」と呼ばれる部分です。
それに対して、バックエンドは「見えない部分」で、データを保存したり、アプリが動くようにするための計算や処理を担当します。
バックエンドエンジニアと他のエンジニアとの違い
バックエンドエンジニアと似た職種として、フロントエンドエンジニアとサーバーサイドエンジニアがあります。
これらの職種との違いはどのようなものがあるでしょうか。
バックエンドエンジニアとフロントエンドエンジニアとの違い
バックエンドエンジニアとフロントエンドエンジニアは、ウェブサイトやアプリを作る際に担当する部分が異なります。
簡単に言うと、バックエンドは「見えない部分」、フロントエンドは「見える部分」を担当します。バックエンドでは、データを保存したり、処理を行ったりする「サーバー」や「データベース」の部分を担当する一方、フロントエンドエンジニアはウェブサイトやアプリのデザイン、レイアウトを作るなど「見た目」や「操作」にかかわる部分を担当します。
バックエンドエンジニアとサーバサイドエンジニアとの違い
バックエンドエンジニアとサーバーサイドエンジニアは、どちらもユーザーから見えない部分、つまりサーバー側の仕組みを作る仕事を担当しますが、その範囲や役割には違いがあります。
サーバーサイドエンジニアは、サーバー全体の運用や管理を含む広い範囲の仕事を担います。例えば、サーバーをどのクラウドサービス(AWSなど)で構築するかを決めたり、設定や運用、トラブル対応まで行います。それに加えて、サーバー内で動作するシステムやプログラムの開発も担当するため、業務の範囲が広いのが特徴です。言い換えれば、サーバーに関わる全体の管理を任される立場と言えます。
一方、バックエンドエンジニアは、サーバー側のプログラムやロジックの開発に特化した役割です。たとえば、Webサービスの画面(フロントエンド)から送られてくるデータを処理するAPIを作ったり、データベースとやり取りするプログラムを開発するのが主な仕事です。サーバーそのものの設定や運用は、別の専門職(インフラエンジニアなど)が担当することが多く、バックエンドエンジニアはアプリケーションの「中身」を作ることに集中します。
つまり、サーバーサイドエンジニアはサーバー全体の運用からシステム構築までを幅広くカバーし、バックエンドエンジニアはサーバー内で動作するプログラム開発に特化している点が違いです。ただし、企業やプロジェクトによって役割の定義が異なる場合があるため、具体的な仕事内容は確認が必要です。
バックエンドエンジニアの仕事内容
では、実際にバックエンドエンジニアはどのような業務を行っているのでしょうか。ここからはさらに具体的に解説していきます。
サーバー設計・構築
バックエンドエンジニアは、サーバーの構築にも関わる場合があり、機器やソフトウェアの選定・導入・設定を行い、Webシステムを実現します。
サーバーには「Webサーバー」や「データベースサーバー」など多様な機能があり、それぞれの役割を考慮しつつ連携する設計が求められます。
以前はオンプレミス環境が主流でしたが、現在はクラウドサービスを利用するケースが増えており、ハードウェアの選定やクラウド上での設計・構築も行います。
また、必要なミドルウェアのインストールや設定も担当します。 一般的に、バックエンドエンジニアがインフラ環境まで対応することが多いですが、大規模なプロジェクトではインフラエンジニアが専任で担当する場合もあります。
データベース設計・構築
バックエンドエンジニアは、システムの仕様に基づいてデータベースの設計・構築を担当します。
データベースは多くのデータを効率的に管理する仕組みであり、Webサービスやアプリには欠かせません。
リレーショナルデータベース(RDB)では、データを「テーブル」として管理し、例えばユーザー情報や商品情報、注文履歴などをシステム仕様に合わせて設計します。
適切なテーブル構成やデータ構造、テーブル間の関係性を計画することが重要です。
データベースの管理には、Oracle DatabaseやMicrosoft SQL Serverなどの商用RDBMSや、MySQL、PostgreSQLといったオープンソースのものがよく使われます。近年では、Amazon RDSやGoogle Cloud SQLなどのクラウド型データベースを採用するケースも増えています。
効率的なデータ管理のためには、豊富なデータベース知識が求められます。
プログラム開発
バックエンドエンジニアの主な仕事は、サーバー上で動作するプログラムの設計・実装です。
ユーザーのリクエストを処理し、データを適切に取得・加工する役割を担います。
また、バックエンドとフロントエンドの連携が不可欠なため、フロントエンドの仕組みに対する理解も必要です。
使用するプログラミング言語には「PHP」や「Java」などがあり、さらにデータベースを操作する「SQL」の知識も求められます。設計時に決定した言語やフレームワークを活用して効率的に開発を進め、APIを通じたシステム間の連携も行います。
納期を守るため、既存のフレームワークやライブラリを活用することが重要です。開発後はシステムのテストを行い、動作確認が完了したら本番環境への移行を行います。
保守・運用
バックエンドエンジニアは、完成したWebシステムの運用・保守を担当する場合があります。
運用はシステムを安定して稼働させる業務、保守はトラブルや不具合からシステムを守る業務です。
具体的な業務には、サーバー上のプログラムやリクエストの監視、データのバックアップ、機器のメンテナンス、ソフトウェアの更新が含まれます。
また、システムの安定稼働を維持するため、エラーや不具合の修正、仕様変更への対応も行います。
公開されたシステムは多くの人に利用されるため、利用中に発生する未知のバグや追加要望に応じ、システムをより使いやすい状態に改善していくこともバックエンドエンジニアの重要な役割です。
バックエンドエンジニアの年収
転職向けの求人を扱うdodaの調査では、バックエンドエンジニア(サーバエンジニア)の平均年収は、およそ450万円です。
バックエンドエンジニアは、高い専門性を求められる職種であり、エンジニア全体の中でも給与水準が高いとされています。また、企業はバックエンドエンジニアを重要な技術職と位置づけているため、待遇やキャリアパスも優遇されるケースが多いです。
ただし年収額の幅が広く、スキルによって年収が大幅に変わる可能性がある職種だといえるでしょう。
未経験からバックエンドエンジニアとしてスタートする場合の年収は、企業規模や雇用形態によっても異なりますが、300万円〜400万円程度が一般的なスタートラインです。
スキルアップや実務経験を1〜2年積むことで、年収400〜500万円に到達できる可能性があります。また、より高度なスキルや専門知識をもつエンジニア、またはプロジェクトマネージャーなどの管理職に就くことで、年収1,000万円以上を目指すことも可能です。将来の年収アップやキャリア形成のためにも、新しい職能スキルを積極的に身につけることをおすすめします。
上記の年収は正社員の場合となり、フリーランスの場合はより高い年収を期待できます。
具体的には、フリコンに掲載中の案件の平均単価は、75万円となっています。年収換算すると年収900万円になります。
ミドル〜ハイスキル層の案件の平均単価となりますので、正社員エンジニアよりも高水準であることがわかるかと思います。
現在正社員で、年収の伸び悩みを感じている方は、フリーランス化を検討することは年収アップの強力な選択肢になります。
バックエンドエンジニアのキャリアパス
バックエンドエンジニアとして一定のスキルを身につけた後には、どのようなキャリアパスがあるのでしょうか?
バックエンドエンジニアは自分の強みや興味に応じて、柔軟にキャリアを築いていける職種であるため、キャリアパスは多岐に渡ります。ここでは大きく2つに分けて紹介します。
バックエンドエンジニアとして専門性を高める
バックエンドエンジニアのキャリアパスは、専門性を深めることを基盤にさまざまな選択肢があります。
まず、現場での経験を活かしてバックエンドに関するマネジメント職に進むことができます。また、バックエンドの知識を活かしてシステムエンジニアに転職することや、フロントエンドのスキルを身につけてフルスタックエンジニアになることも可能です。
バックエンドエンジニアは、システム全体を理解し、他のエンジニアの仕事にも関わりながら業務を進めるため、幅広い知識と経験を持つことが強みです。
さらに、チームリーダーやマネージャーなどのマネジメント職へのキャリアアップも見込めます。
現場で手を動かしながらスキルを高めていくエンジニアとしてのキャリアも選択肢の一つです。
バックエンドエンジニアは、システムの中核を担う役割を果たし、今後も高い需要が予想されるため、そのスキルを深めていくことは非常に有効です。
幅広い領域の知識やスキルを身につける
バックエンドエンジニアとしてのキャリアに限らず、他の領域の知識やスキルを身につけることでキャリアチェンジを図ることも可能です。例えば、エンジニアリングの知識に加えて、マーケティングやビジネスのスキルを学ぶことで、全く異なる職種に転職する道も開けます。具体的には、次のようなキャリアパスが考えられます。
プロジェクトマネージャー
ITコンサルタント
Webディレクター
Webマーケター
これらの職種は、エンジニアから転職することは比較的少ないため、市場で希少価値の高い人材として評価されます。
特に、幅広い業務に対応できるバックエンドエンジニアは、近年非常に高い需要がある人材です。
エンジニアとしてのキャリアから一歩踏み出して、他の分野に挑戦したいと考える人にとって、これらのキャリアパスは有望な選択肢となるでしょう。
バックエンドエンジニアの将来性
結論、バックエンドエンジニアの将来性は非常に明るいと予想されます。
IT業界全体でシステムの複雑化が進み、企業や社会の多くの分野でIT技術の依存が増加しています。
特に、クラウドコンピューティングやマイクロサービスアーキテクチャの導入が進んでおり、バックエンドエンジニアはこれらの技術を支える重要な役割を担っています。
また、データの重要性が高まる中で、バックエンドエンジニアはビッグデータやAI、機械学習を活用するための基盤を構築する役割を果たしています。
さらに、セキュリティやシステム運用の重要性が増し、安全で効率的なシステムを提供するバックエンドエンジニアの需要は今後も拡大すると考えられます。
このように、技術の進化とともに求められるスキルが増えるため、バックエンドエンジニアの将来性は非常に明るいと言えるでしょう。
バックエンドエンジニアに向いている人
ここまでは、バックエンドエンジニアはどのような職種なのかに焦点を当てて解説してきました。
では、バックエンドエンジニアになるにはどのようなことが必要なのでしょうか?
まずは、バックエンドエンジニアに向いている人の特徴からみていきましょう。
計画性があり、慎重な人
バックエンドエンジニアは業務で重要なデータを扱うため、ひとつのエラーやミスが大きな問題につながることもあります。
そのため、慎重な性格でミスなく仕事を進める能力のある人が向いていると言えます。
また、バックエンドエンジニアは時間や納期に追われることが多い仕事のため、余裕を持った現実的な開発計画を立て、計画通りに進められる能力は欠かせません。
新しい知識をつけるのが好き
バックエンドエンジニアは、常に新しいプログラミング言語やツール、技術が登場する分野で働いています。
クラウドコンピューティングやコンテナ技術(Docker、Kubernetes)など、新しいインフラ技術が登場するたびに、それらを学んでシステムに適用することが求められます。
そのため、新しい技術に対して積極的に学び続け、実践に活かす姿勢が重要です。
論理的思考力のある人
バックエンドエンジニアは、データの管理やシステムの動作を効率的に設計・実装するために論理的な思考が重要です。
たとえば、データベースの設計やAPIの設計などでは、どのようにデータを扱い、どの順番で処理するかなどを論理的に考える必要があります。
地味な作業が苦ではない
バックエンドエンジニアの仕事は、Webサービスやアプリケーションなどで使われるシステムを開発することだけではありません。
一度システムを開発したら、保守や管理などの業務を任されることも多いです。
このシステムの保守や管理などの業務に関しては、かなり細かく地味な作業が必要となるため、それを苦と感じない人に向いていると言えます。
集中力・忍耐力がある
バックエンドの仕事は、システム全体の設計や調整を行うため、一度の作業で完了しないことが多いです。
バグを修正したり、パフォーマンスの最適化を行ったりする際には、根気強く取り組むことが大切です。
また、システムの安定性を維持するために、しばしば大きな責任を伴うため、システムダウンや障害発生時には、冷静に対応する能力が求められます。
バックエンドエンジニアが「やめとけ」と言われる理由
バックエンドエンジニアは人気な職業である反面、検索すると「やめとけ」という言葉も出てきます。
ここでは、なぜバックエンドエンジニアが「やめとけ」と言われるのか、3つの観点から解説していきます。
幅広い知識が求められ、最新の情報も追う必要がある
バックエンド技術は日々進化しています。
新しいプログラミング言語、フレームワーク、データベース技術、クラウドサービスなどが次々と登場し、既存の技術が進化しています。
これに対応するためにバックエンドエンジニアは継続的に学び続ける必要があり、新しい技術やツールを習得することが求められます。
新しい技術を学ぶことがプレッシャーに感じる場合もあり、学習や情報収集に多くの時間を割く必要があります。
しかし、業務を通じて高度なスキルを獲得できるため、そこにやりがいを感じることができる人にとっては良い環境といえます。
想定外の対応が必要な場合がある
バックエンドエンジニアは、システムやサーバーが常に稼働していることを前提に作業を行っています。
そのため、システムに不具合が発生した際や緊急対応が必要な場合、昼夜を問わず迅速に対応しなければならないことがあります。
特に、システムが大規模であるほど、障害が発生した場合の影響範囲も広く、早急な対応が求められます。
障害発生時の対応が夜間や休日に及ぶことがあり、これがワークライフバランスに影響を与える可能性があります。また、オンコール(待機)対応が必要な場合もあり、これがストレスや負担に感じることがあります。
とはいえ全ての案件でこのような対応があるわけではありません。
また、このような不具合(障害)が発生しないよう日々数々のエンジニアが尽力しているので、ごく稀に発生し得る緊急対応ぐらいで捉えておけばいいと思います。
もっというと、どの職種(エンジニア非エンジニア問わず)このような対応が発生し得ると思いますので、「バックエンドエンジニアだから」ということはありません。
ミスが許されないプレッシャー
バックエンドエンジニアは、システム全体の安定性、セキュリティ、パフォーマンスに対して直接的な責任を負います。
特に、セキュリティやデータベースの設計などは慎重に行わなければならず、もし不具合やデータ漏洩が発生した場合、大きな影響を与えることがあります。
このような問題が発生した場合には、エンジニアに責任が問われることが多いため、責任の重さを感じることがあります。
障害対応やセキュリティ対策には非常に高い注意力と慎重さが求められるため、プレッシャーが大きいと感じることがあります。
しかし、このような責任は同時にやりがいにも繋がりますので、一長一短と言えます。
バックエンドエンジニアとして働くメリットややりがい
「やめとけ」と言われるバックエンドエンジニアですが、批判的な意見がある一方で、メリットややりがいもたくさんあります。
ここでは3つ挙げ、詳しく紹介します。
高度なスキルを習得できる
バックエンドエンジニアは、新しい技術やツールが日々登場するため、常に学び続ける必要があります。
これにより、自分のスキルが向上していくことを実感できます。
例えば、クラウド技術やコンテナ、マイクロサービス、データベースの最適化など、様々な分野に挑戦し続けることができ、その成果が目に見える形で成長として現れる点がやりがいです。
汎用性のあるキャリアが実現できる
バックエンドエンジニアは、サーバー、データベース、APIなどの広範なIT・Webシステムに関する知識を深めることで、ITインフラ全体の理解を高め、他の技術職への転職が容易になります。
フロントエンドエンジニアが主にユーザーインターフェースに関わるのに対し、バックエンドエンジニアはシステムの裏側で動作するロジックやデータの流れに関わり、汎用的なIT知識を得られます。
このような知識を身につけることで、バックエンドエンジニアから他の職種へもスムーズにキャリアチェンジできるため、キャリアパスが柔軟である点が魅力です。
柔軟性と裁量性の高い働き方ができる
バックエンドエンジニアのスキルは需要が高いため、フリーランスとして独立したり、リモートワークを選択することが容易です。
特にIT業界ではリモートワークの選択肢が増えており、柔軟な働き方が可能です。
これにより、ライフスタイルに合わせた働き方ができる点も大きなメリットです。
また、成果主義な仕事でもあるので、こなすべきタスクさえこなしていれば良いという理由から、フレックスタイム制を導入している企業も存在します。
できるだけ自由な形で働きたいという人にとっては、バックエンドエンジニアは最適の仕事と言えるでしょう。
バックエンドエンジニアに必要なスキル・知識
バックエンドエンジニアは、プログラムの開発から、Webサーバーやデータベースの導入・構築・運用まで、システム全般をカバーする役割を担います。
システム構築に関わるすべての領域を任されるため、幅広く、かつ高いスキル・知識が求められます。
では、実際にどんなスキルが必要なのでしょうか。
プログラミングスキル
バックエンド開発では、サーバーサイド・プログラミングのスキルは必須です。
バックエンドエンジニアには、JavaやPythonなど、バックエンド開発に適したプログラミング言語の習得が求められます。
フロントエンドで使用するHTMLやCSSに比べて習得の難易度は高いものの、いずれかの言語を習得すれば、ほかの言語であってもある程度対応することが可能です。
使用できる言語の種類が多いほど、対応できる案件の幅が広がります。
以下にバックエンド開発に用いられる代表的な言語をご紹介していきます。
Java
Javaは汎用性が非常に高く、基幹システム、Webサイト、Webアプリケーション、Androidアプリケーション、ゲーム、組み込みシステム、IoT(Internet of Thing)などの開発ができる言語です。
大規模システムやエンタープライズ向けのバックエンドでよく使われる言語です。
コンパイル型で安全性が高く、スケーラビリティが求められるシステムに適しています。
そのため、業界全体を見ても求人数が多い言語になっています。
Python
PythonはWebアプリケーション、ゲーム、スマートフォンアプリ、デスクトップアプリケーション、スクレイピングなど、さまざまなシステム開発ができる汎用性の高い言語となっています。
シンプルで読みやすく、開発がスピーディーに進められるため、特にスタートアップやプロトタイプ開発に人気です。
PHP
特にWeb開発において長い歴史を持つ言語で、動的なWebサイトの構築に向いています。
文法が簡単で学習コストが低いため、プログラミング初心者にもおすすめできます。
PHPのスキルがあればCMSの機能拡張ができるため、バックエンド開発だけでなく、フロントエンド開発のスキルとしても覚えておきたい言語になっています。
Ruby
簡潔で表現力のある文法が特徴です。
Web開発には Ruby on Rails というフレームワークが非常に有名で、開発効率を重視した設計がされています。
Rubyは主にWebアプリケーション開発やプロダクト開発に利用されています。
Ruby自体の学習コストが低く、文法が簡単という特徴があることに加え、Ruby on Railsを使うと開発スピードを上げることができるため、ベンチャー企業などでよく利用されている言語です。
データベースに関する知識
データベースとは画面に入力したユーザーの情報などを保管しておく場所です。
バックエンドエンジニアは、アプリケーションのデータを適切に保存・管理するために、データベースの設計や操作が必要です。
データベースの選定やパフォーマンス調整ができる知識が求められます。また、データの正規化やトランザクション管理、スケーラビリティを意識した設計も重要です。
データベースの種類はさまざまあり、よく使われるデータベースには、Oracle Database、MySQL、PostgreSQLなどが挙げられます。
フレームワークに関する知識
高品質なアプリケーションをスピーディに開発するためには、フレームワークの活用が欠かせません。フレームワークとはプログラム開発に必要な機能をまとめた枠組みのことで、開発のプロセスの一部を自動化して、開発をより簡単にかつ迅速にするツールのことです。一からすべてのプログラムを作る必要がなくなり、開発に必要な機能のひな形を自動生成できるため、その分だけ開発が高速化できエンジニアの負担を軽減してくれます。以下にメジャーなフレームワークを紹介します。
Java: Spring, SpringBoot, Struts
Python: Django, Flask
PHP: Laravel, CakePHP
Ruby: Ruby on Rails, RSpec
こうしたフレームワークの知識や経験があると重宝されるでしょう。
バックエンドエンジニアにおすすめの資格
バックエンドエンジニアとしてのキャリアを目指す中で、適切な資格の取得は自身の技術力の証明やキャリアアップに役立ちます。
ここでは、バックエンドエンジニアにおすすめの資格を紹介します。
Oracle認定javaプログラマ
Oracle認定Javaプログラマ(Oracle Certified Professional, Java SE)は、Javaプログラミング言語に関する知識と技術を証明するための資格試験で、Oracleが提供しています。
Javaは、エンタープライズアプリケーションやWebアプリケーション、モバイルアプリなど、多岐にわたるシステムで利用されており、Javaプログラマのスキルを証明するこの資格は、IT業界で高く評価されています。
Java Certifications | Oracle University
PHP技術者認定試験
PHP技術者認定試験は、PHPプログラミング言語に関する技術を証明するための資格試験で、日本PHPユーザー会(PHP Users Group)が主催しています。
この試験は、PHPの基礎的な理解から応用的な技術までをカバーしており、PHPを使用したシステム開発に必要な知識とスキルを証明することができます。
Ruby技術者認定試験
Ruby技術者認定試験は、Rubyプログラミング言語に関する知識や技術を証明するための資格試験です。
日本Rubyの会(Japan Ruby Association)が主催しており、Rubyを使ったプログラムの開発に必要な基本的な知識から、実務で活用するための高度な技術までをカバーしています。この試験を通じて、Rubyに関するスキルを体系的に学び、証明することができます。
Linux技術者認定試験
Linux技術者認定試験はLinuxサーバーの管理に関する知識を証明する資格です。
この資格は、Linuxの基礎知識からシステム管理まで幅広いスキルを評価することを目的としています。
Linuxは多くのバックエンドシステムで使われており、Linuxの管理スキルは非常に有用です。
基本情報技術者
基本情報技術者資格は、IT業界でキャリアをスタートさせるための基盤となる資格です。
幅広い分野の知識をカバーしており、プログラミングやネットワーク、データベースの基礎を学び、実務にも役立つ知識を身につけることができます。
特に、IT業界への就職を目指す人や、現役エンジニアとして基礎を再確認したい人にとって、非常に有益な資格です。
基本情報技術者試験 | 試験情報 | IPA 独立行政法人 情報処理推進機構
応用情報技術者
応用情報技術者資格は、IT業界で働くために必要な中級レベルの知識と実務能力を証明する資格です。
システム開発やプロジェクト管理、ネットワーク、セキュリティなど、幅広い分野において実践的な知識を身につけることができ、キャリアアップに直結する資格です。
この資格を取得することで、IT業界での実務に強い証拠となり、転職や就職、さらに上級資格へのステップアップにも役立ちます。
まとめ
バックエンドエンジニアは、Webアプリケーションやシステムの裏側を支えるサーバーサイドの開発を担当する職種です。
具体的には、ユーザーが利用するフロントエンド部分と連携するAPIや、データの処理、サーバーの設定・構築、データベース設計などを行います。
これにより、ユーザーが円滑にサービスを利用できる環境を提供します。また、システムの保守運用や障害対応も業務の一環であり、安定したサービスの提供に欠かせない存在です。
スキルや経験次第では高収入を目指すことも可能で、中にはフリーランスとして独立し、自分のペースで働くエンジニアも多くいます。
必要なスキルには、JavaやPython、Rubyなどのプログラミング言語、MySQLやPostgreSQLなどのデータベース管理技術、さらにクラウド環境(AWSやGCPなど)に関する知識があります。
これらのスキルは、実務経験や学習を通じて磨かれるため、継続的な勉強が求められますが、バックエンドエンジニアは専門性が高い分、キャリアの幅が広く、マネジメントやスペシャリスト、さらにはフルスタックエンジニアとしての道も選択可能です。
今後もバックエンドエンジニアの重要性はさらに高まり、活躍の場は広がり続けることが予想されます。この記事を読んで、少しでも興味を持たれた方はインフラエンジニアとしてのキャリアアップも検討してみてはいかがでしょうか。
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