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インフラエンジニアとは?仕事内容や年収、将来性について解説

キャリア・職種

最終更新日:2024/12/26

インフラエンジニアとは?仕事内容や年収、将来性について解説

インフラエンジニアはサーバーやネットワークなどITインフラ(基盤システム)の設計、構築、運用を行う重要な職種です。インフラエンジニアは、非常に重要な職種である一方、認知度が低く「実際、どんな仕事をしているの?」という疑問を抱える方も少なくありません。そんな縁の下の力持ち的存在のインフラエンジニアですが、実は、未経験からでも参入しやすい穴場の職種なんです! この記事では、インフラエンジニアに興味を持つ人に向けて、その仕事内容や年収、働き方、将来性などについてわかりやすく解説します。

目次

  • インフラエンジニアとは

  • インフラエンジニアとその他の職種との違い

  • インフラエンジニアの仕事内容

  • インフラエンジニアに向いている人

  • 未経験からでもインフラエンジニアになれる?

  • インフラエンジニアの年収、案件例

  • インフラエンジニアは「やめとけ」と言われる理由

  • インフラエンジニアは「楽すぎ」と言われる理由

  • インフラエンジニアの資格・スキル

  • インフラエンジニアのキャリアパス

  • インフラエンジニアの将来性

  • まとめ

インフラエンジニアとは

 そもそもインフラとは、社会や生活などを支えるための基盤のことで、一般的には電気や水道、道路などを指します。IT領域での「インフラ」(ITインフラ)は、サーバーやネットワーク、データベースなどシステムの基盤を支えるもののことです。日常生活において電気や水道などが必要不可欠であることと同様に、私たちがシステムやインターネットを使用するためには、サーバーやネットワーク、データベースなどが必要不可欠です。インフラエンジニアは、このITインフラの設計や構築、運用、保守を行うエンジニアのことです。

インフラエンジニアの種類

一口にインフラエンジニアといっても扱う対象がサーバーかネットワークかなどによってさまざまな種類が存在し、仕事内容が細分化されています。

具体的には以下のようなインフラエンジニアが存在しています。

  • サーバーエンジニア

  • ネットワークエンジニア

  • クラウドエンジニア

  • セキュリティエンジニア

  • データベースエンジニア

それぞれがどのような業務を行うのか実際にみていきましょう。

サーバーエンジニア

サーバーとは、ユーザーのリクエスト(操作)を受け取り、それに応じてデータや機能を提供する役割を持つソフトウェアあるいはコンピュータのことです。

例えば、Webサーバーでは、以下のような処理を行なっています。

  1. 閲覧者がアクセスしたURLや画面操作の情報を受け取る

  2. 表示するべきWebページのデータを用意

  3. 閲覧者のもとに返す

サーバーには、Webサーバー、メールサーバー、ファイルデータベースサーバーなど様々な種類が存在しています。 

サーバーエンジニアは、これらサーバーの構築、運用、保守を担当する職種です。

近年では、クラウドの普及に伴い、クラウド技術を持ったサーバーエンジニアが重宝されていくと言われています。

ネットワークエンジニア

ネットワークとは、通信経路やケーブルなどを用いて複数のコンピューターをつなげる技術・状態を意味します。ネットワークエンジニアは、インターネットの接続やルーターなど複数のデバイスを接続したネットワーク環境の構築、運用を担当する職種です。

具体的な業務は、LAN(ローカルエリアネットワーク)やWAN(ワイドエリアネットワーク)などのネットワークインフラストラクチャの設計や実装、ネットワーク機器(ルーターやスイッチなど)の設定やトラブルシューティングを担当します。

また、ネットワークのパフォーマンス最適化やセキュリティ対策も行い、スムーズなネットワーク通信ができるようにします。プログラムを書くことは少なく、ルーターやLANケーブルといった機器を扱うシーンが多い職種です。

クラウドエンジニア

クラウドエンジニアとは、インターネットを通じて利用できる「クラウドサービス」を活用して、データやシステムの管理を行う専門職です。

企業がサーバーやデータベースを自社で持つ代わりに、AWS(Amazon Web Services)やGoogle Cloud Platform(GCP)、Microsoft Azureなどのクラウドサービスを利用することで、コスト削減や柔軟な運用が可能になります。

その環境を設計し、構築し、問題が起きた際に対応するのがクラウドエンジニアの役割です。

例えば、クラウド上でシステムが安定して動くように、必要なサーバーやネットワークの設定を行ったり、データのバックアップやセキュリティ対策を講じたりします。

また、クラウドサービスの料金を最適化するためのコスト管理や、自動化ツールを活用して作業の効率化を進めることも重要な仕事です。

昨今では、クラウドサービスを利用したサービスが非常に増えており、クラウドエンジニアはIT領域にとってより欠かせない職種となっています。

セキュリティエンジニア

セキュリティエンジニアとは、企業や組織のシステムやネットワークをサイバー攻撃や情報漏洩から守る専門家のことです。

インターネットが普及し、企業の重要な情報がデジタル化される中で、システムへの不正アクセスやウイルス感染、ランサムウェア攻撃といったリスクが増加しています。セキュリティエンジニアは、これらの脅威に対応するための防御策を講じる役割を担います。

具体的には、システムの脆弱性(セキュリティ上の弱点)を検査して修正したり、ファイアウォールや侵入検知システム(IDS)を設置・運用したりします。

また、企業全体のセキュリティポリシーを策定し、従業員に対するセキュリティ教育を行うことも重要な業務です。

万が一、攻撃を受けた場合には、被害を最小限に抑えるための対応や、原因の特定・修復を行います。

セキュリティエンジニアには、ネットワークやシステムの深い知識だけでなく、最新のセキュリティ技術やハッキング手法を理解し、日々変化する脅威に対応できるスキルが求められます。サイバーセキュリティの重要性が高まる中で、不可欠な存在となっています。

データベースエンジニア

データベースエンジニアとは、企業や組織が扱う膨大なデータを効率的かつ安全に管理・運用する専門職です。

データベース(DB)は、顧客情報や売上データ、在庫管理情報など、ビジネスの根幹を支える重要な情報を格納する仕組みであり、その設計や運用、保守を担うのがデータベースエンジニアの役割です。

具体的な業務としては、データベースの設計・構築から始まり、データの読み書きを効率化するためのチューニング(最適化)、障害時の復旧作業、定期的なバックアップ、セキュリティ対策まで多岐にわたります。

使用する技術やツールには、MySQL、PostgreSQL、Oracle Database、SQL Serverなどのリレーショナルデータベースや、MongoDB、CassandraといったNoSQLデータベースが含まれます。

また、近年ではクラウド環境でのデータベース運用も増えており、AWSのRDSやGoogle Cloud SQLなどのマネージドサービスを活用するスキルも重要です。データがビジネスの価値を左右する時代において、データベースエンジニアは企業が迅速かつ正確な意思決定を行えるよう、信頼性の高いデータ基盤を構築する重要な役割を果たしています。

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インフラエンジニアとその他の職種との違い

インフラエンジニアとはどのような職種なのか理解していただけたかと思います。では、IT領域に存在するさまざまな職種とインフラエンジニアにはどのような違いがあるのでしょうか?

混同しやすいシステムエンジニア(SE)とサーバーサイドエンジニアとの違いを解説していきます。

インフラエンジニアとシステムエンジニア(SE)との違い

インフラエンジニアとシステムエンジニアは、共にITシステムの構築や運用に関わる職種です。しかし、それぞれが担当する範囲や役割には明確な違いがあります。

インフラエンジニアは、サーバー、ネットワーク、データベース、クラウド環境といったITシステムの「基盤」に特化した設計、構築、運用、保守を担当します。

たとえば、システムが安定して稼働するためのサーバー設定やネットワーク構築、クラウドサービス(AWSやAzureなど)の導入・管理、障害対応などを行い、企業のIT環境全体を支える役割です。


一方、システムエンジニア(SE)は、主に顧客や利用者の要件をヒアリングし、それをもとにシステム全体の設計や仕様書の作成、開発プロジェクトの管理を担当します。

場合によってはプログラミング作業を行うこともありますが、主な役割は、システムの「企画」や「設計」に重きを置き、顧客や利用者のニーズに合ったソリューションを提供することです。

さらに、システム開発の進行管理や、テスト工程の取りまとめ、納品後の運用サポートまで幅広く対応します。

まとめると、インフラエンジニアがシステムの「土台」や「基盤」を技術的に支えるのに対し、システムエンジニアは「顧客のニーズに合ったシステム」を企画・設計し、開発プロジェクト全体を統括する役割を担っています。

両者の役割は異なるものの、密接に連携することで企業のITシステムが円滑に運用される仕組みを実現しています。

インフラエンジニアとサーバーサイドエンジニアとの違い

インフラエンジニアとサーバーサイドエンジニアは、共にITシステムを支える重要な役割を担っていますが、その業務内容やスキルセットには明確な違いがあります。

インフラエンジニアは、サーバーやネットワーク、ストレージ、クラウド環境など、システム全体を支える「基盤」の設計・構築・運用を担当します。

具体的には、サーバーの設定、ネットワークの構築、クラウドサービス(AWSやAzureなど)の導入、セキュリティ対策、障害対応などを行い、システムが安定して動作する環境を整える役割です。

一方、サーバーサイドエンジニアは、アプリケーションの「裏側」にあたる部分、つまりユーザーのリクエストを処理し、データベースと連携するロジックやデータベースから受け取った操作を画面上に渡すための仕組みの設計・実装を担当します。

主にJavaやPython、Rubyなどのプログラミング言語を使い、効率的で安全なコードを書きながら、アプリケーションの機能を実現します。

このように、インフラエンジニアがシステムの「土台」を整えるのに対し、サーバーサイドエンジニアはその上で動く「機能」を構築する役割を果たしており、両者が連携することでシステム全体が成り立っています。

インフラエンジニアの仕事内容

ここまで、「インフラエンジニアはどのような職種なのか」に焦点を当てて説明してきました。

次に、インフラエンジニアの仕事内容をより詳しく解説していきます。インフラエンジニアの具体的な仕事内容は、主に以下のように分けることができます。

  • 要件定義

  • 設計

  • 構築

  • 運用・保守

ここでは、インフラエンジニアが関わるプロセス全体を、流れに沿って解説します。

要件定義

要件定義とは、ある目的を達成するために必要な項目を整理し、具体的にどのような方向性・手順で開発を行うかをまとめることを言います。

インフラエンジニアにおいては、サーバーやネットワークの開発を始める前に、構築するシステムの目的や運用までのスケジュール、コストを確認したうえで、必要とされる機能や要求をまとめていく作業を指します。

例えば、ATMでお金を引き出すシステムの場合、24時間365日利用できるほうが便利ですが、電子マネーでの支払いを受け付けるシステムでは、営業時間のみの稼働でよく、24時間稼働では無駄なコストがかかってしまいます。

このように、具体的に想定される要件を満たし、なおかつコストパフォーマンス、拡張性などを考慮した環境を、概要レベルで組み立てられなければなりません。

要件定義は上流工程と呼ばれ、開発するインフラの出来を大きく左右するため、全体の流れを把握したベテランエンジニアが行うのが一般的です。

要件定義のスキルを持つインフラエンジニアは、非常に大きな責任を担う反面、単価が高くなりやすいです。

設計

要件定義ができたら、それを基に、実際に稼働するまでに必要な要素や設定をより詳しく決めていきます。例えば使用するハードウェアは何にするのか、OSなどのソフトウェアは何を使用するのかなど、ITインフラの構成を決めていきます。次に機能や構成、性能、信頼性、予算、開発工程などを決定し、設計書を作成します。

構築

設計に基づき、機器などを導入して実際にシステムを作っていきます。

この工程では、主に以下のような流れで進めていきます。

  1. 機器やソフトウェアを発注

  2. 機器の設置場所に搬入し、組み立て、配線などを行う

  3. OSやミドルウェアなどをインストール

  4. インストールしたOSやミドルウェアの設定を行う

運用・保守

運用業務では、開発したITインフラが安定して運用できるように監視を行います。システム監視とは、動作しているネットワークやサーバーといったシステムが正常に稼働しているかどうかを監視する業務です。定期的に監視をすることで、実際に障害が起きた際に素早く対処することができます。また、不具合や改善点が生じた場合はそれに対応します。

保守業務では、エラーや障害の原因の特定や、改善案の提案・実施を行います。運用・保守は、下流工程と呼ばれ、基本的に経験の浅いエンジニアが担当することが多いです。

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インフラエンジニアに向いている人

ここまで、インフラエンジニアについて詳しく解説してきましたが、実際、「自分はインフラエンジニアに向いているの?」という不安を抱える方もいるかと思います。ここでは、インフラエンジニアに向いている人の特徴を紹介します。

堅実で細かい作業が得意な人

インフラエンジニアは、顧客の要望に応じて、決まったスケジュールの中で完遂する必要があるため、計画性や、あらゆる事態を想定して前もって準備ができる堅実さが必要です。また、サーバーやネットワーク回線など物理的な装置を設置することもあるため、細かい作業が得意な人も向いています。

学習意欲が高い人

インフラに限らずITは常に進歩しているため、新しい情報を常に取り入れる必要があります。新しい技術や知識を主体的に学ぶことができる学習意欲の高い人は、インフラエンジニアに向いているといえます。

コミュニケーション能力がある人

インフラエンジニアの上流工程では、顧客のニーズをくみ取り、専門的観点から適切な提案をする必要があります。また、チームでのプロジェクトでは、メンバーと円滑にコミュニケーションをとることが重要になります。チームリーダーとしてのマネジメント能力など、インフラエンジニアとしてキャリアアップを目指すのであれば非常に大切なポイントです。

注意深くミスが少ない人

ITインフラはその性質上、一つのミスでシステム全体が停止してしまう、不正なアクセスを許してしまうなど重大な影響を与えてしまう可能性があります。

もちろんそうならないように、様々な仕組みやマニュアルを整えていることがほとんどです。このような仕組みやマニュアルが存在していても人間の手が入る以上ミスを完全に防ぐことは難しいです。

そのため、注意深くミスが少ない人はインフラエンジニアに向いていると言えます。

未経験からでもインフラエンジニアになれる?

ここまででインフラエンジニアについて理解できましたでしょうか?

そこで、「未経験からインフラエンジニアになることは可能か?」という疑問が浮かんだ方も少なくないと思います。 

結論、未経験からインフラエンジニアになることは可能です。

むしろ、未経験からエンジニアを目指す場合、インフラエンジニアは特におすすめの職種です。

エンジニアはアプリやサイトをつくる開発エンジニアと、そのアプリを動かすための基盤をつくるインフラエンジニアの2つに大きく分けられます。開発エンジニアはプログラミングを習得してからでないと案件に参画することは難しいですが、インフラエンジニアは知識ゼロからでもシステムを運用する案件に携わることができ、働きながら学ぶことができます。また、開発は人気も高く競争力が高い一方、インフラは人気が高いとは言えないため、未経験からでも参入のハードルが低く、おすすめの職種です。

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インフラエンジニアの年収、案件例

次に誰もが気になっているであろうインフラエンジニアの年収はどのくらいか、どのような案件が存在しているのかについて解説していきます。

インフラエンジニアの年収

インフラエンジニアの年収は、スキル、経験、勤務先や雇用形態によっても大きく異なりますが、厚生労働省が運営する職業情報提供サイト「job tag 職業情報提供サイト」によると、インフラエンジニアの平均年収は、684.9万円となっています。こちらは基本的に正社員としてのインフラエンジニアの平均年収となっています。

一方、フリコンに掲載されているフリーランス向けのインフラエンジニアの平均年収は、876万円となっています。

インフラエンジニアの案件例

次に、インフラエンジニアには具体的にどのような案件が存在しているか、フリコンにてご紹介している実際の案件を見てみましょう。

AWSエンジニア AWS向けプロジェクトの推進/設計構築

単価

140〜150 万円/月

案件詳細

AWS周りの設計―実際の構築及び、プロジェクトの推進をいただきたいと考えております。

・AWS設計構築業務

・推進業務

・その他付随業務

必須スキル

・幅広いAWSのサービスの知識がある方

・AWSでの環境設計/実装のご経験

案件の詳細を見る

インフラエンジニア SNSのインフラ構築運用

単価

60〜70 万円/月

案件詳細

・インシデント発生時の原因特定とその対策を計画、実装

※セキュリティエンジニアも兼任できる場合

・WAFの守備、OWASPチェック等の対策

必須スキル

・CI/CD利用経験

・Docker利用経験

・CDN利用経験 など

案件の詳細を見る

インフラエンジニア 宿泊予約システムインフラ維持

単価

60〜70 万円/月

案件詳細

・Linux、Windowsサーバーの維持

・顧客要求に対する構成変更等の対応

・各システムに関する外部ベンダーとの調整

・セキュリティ強化のためWAF等の導入検討や一部社内設置の検証サーバーのAWS移行等の検討から設計、構築等

必須スキル

・インフラ設計、運用経験のある方

・アプリケーションの概要をご理解いただいて、インフラ観点での最適利用の提案や行動ができる方

案件の詳細を見る

上記は、フリコンにてご紹介している案件のごく一部です。

インフラエンジニアの案件をもっと見たいという方はこちらからご確認ください。

インフラエンジニアは「やめとけ」と言われる理由

「インフラエンジニア」と検索するとよく「やめとけ」と出てくると思います。

ではなぜそのように言われているのでしょうか?色々と言われてはいるものの、ここでは3つのポイントをみてみましょう。

緊急時のトラブル対応

取引先のシステムにトラブルが生じた際には、夜間や休日であっても対応しなければならないことがあります。そのため、企業によっては深夜勤務や残業も求められることがあります。

想定外のトラブルが発生する場面も多く、システム障害が発生した際に迅速かつ正確に対応する必要があります。このようなプレッシャーは確かに大きいものの、それが自分のスキルや対応力を磨き、成長の機会となります。

トラブルを迅速に解決し、システムの復旧を成し遂げた際には達成感や充実感が得られ、自信につながります。また、こうした経験がキャリアアップにおいても強力な武器となるため、インフラエンジニアとしての市場価値も高まります。

夜勤や休日出勤がある

インフラエンジニアはインフラの運用だけでなく、改修作業も行います。サーバーやネットワークの調整は、深夜や休日に行われるのが一般的です。このような作業が発生する可能性があるため「やめとけ」と言われています。

しかし、最近ではリモートワークの普及により勤務時間や場所の柔軟性が高まっています。自宅や好きな場所で仕事ができるため、通勤の負担が減りワークライフバランスを向上させることも可能です。

地味でやりがいを感じない

インフラエンジニアは裏方で支える仕事で、動いて当たり前と認識されているため、その成果が見えずらく、評価される機会が少ないです。そのため、「表に立って活躍したい」という人にとってはやりがいを見出せず、つまらなく感じてしまうでしょう。

しかし、電気や水道がないと生活できないように、インフラエンジニアの仕事がないと安定したシステムの稼働は実現できません。安定稼働を守っているネットワークやサーバーが多くのユーザーに利用され、社会に貢献していると実感できるのは、この職種ならではのやりがいといえます。

「やめとけ」と言われる理由の回避にはフリーランスがおすすめ

上記のように「やめとけ」と言われる理由の裏にはインフラエンジニアの利点ややりがいが含まれていることがわかると思います。

それでも、これらがデメリットと感じる方もいると思います。

しかし、フリーランスであれば多くの場合、これかを回避することが可能です。

具体的には、緊急時のトラブル対応や休日出勤は、主に正社員が対応しフリーランスは対応しないことが多いです。

また、フリーランスは自身で案件を選択できるためよりやりがいを感じる仕事に従事できます。

以上のことから、一般的に「インフラエンジニアはやめとけ」と言われる理由を回避するおすすめの方法はフリーランスになることと言えます。

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インフラエンジニアは「楽すぎ」と言われる理由

インフラエンジニアはやめとけと同じように「楽すぎ」ともよく聞くかと思います。果たしてそれは本当なのでしょうか?

「楽すぎ」と言われる理由についてみていきましょう。

ルーティンワークだから

新卒・未経験でインフラエンジニアになった場合、インフラの運用・保守といった下流工程を担当することが多いです。上流工程に比べて専門的な知識やスキルが必要ないため、ルーティンワークが中心になります。そのため、エンジニアの中でも楽だと言われています。

毎日の業務に変化を求める人や、同じ作業を繰り返すことに退屈を感じる人には不向きかもしれません。しかし、安定した業務を支えるためにはルーティンワークも重要であり、それをこなす忍耐力が求められます。

ルーティンワークが中心だからといって「楽すぎ」ということはなく、前述したようにインフラエンジニアには重大な責任も伴うため、ルーティンワークの中に「大変さ」や「やりがい」が含まれています。

残業時間が少ないから

ITインフラは24時間365日稼働しているため、シフト制・交代制で監視業務を行うことが多いです。そのため、業務が終わらなかった場合でも、次の人に引き継ぎすることができ、決まった時間以外の残業が発生しにくい傾向があります。

そのため、「楽すぎ」と捉えられることがあります。

身につけたスキルは長期で生かせるから

開発エンジニアは案件によってプログラミング言語が変わると、その都度新しいスキルを習得する必要があります。一方、インフラエンジニアが扱う技術や機器は、基本的な部分はあまり変わらず、大きく技術革新が進むことは少ないため、基本的な知識さえ身につければ、そのスキルは長期的に生かすことができます。

インフラエンジニアの資格・スキル

ここまで、インフラエンジニアの働き方や実態をみていきました。次にインフラエンジニアの資格やスキルについてみていきましょう。

インフラエンジニアの資格

インフラエンジニアになるために資格は必須ではありませんが、キャリアアップや市場価値を高めるためには資格の取得がおすすめです。特に以下の資格がおすすめです。

  • 基本情報技術者試験

  • 応用情報技術者試験

  • ネットワークスペシャリスト

  • データスペシャリスト

  • Cisco技術者認定(CCNA)

  • LinuC

  • AWS Certified Solutions Architect - Associate

それでは一つひとつみていきましょう。

基本情報技術者試験

基本情報技術者試験は、ITエンジニアの登竜門として知られています。インフラエンジニアに限らず、基礎的な知識を有することの証明となる国家資格です。資格取得の学習を行うことで、サーバーやネットワーク、セキュリティに関する基礎知識を網羅的に身につけることが可能です。

科目A試験(旧午前試験)と科目B試験(旧午後試験)に分かれていて、科目A試験の内容は「テクノロジ系」「マネジメント系」「ストラテジ系」の3つに分かれます。科目B試験では、情報セキュリティ関連・データ構造及びアルゴリズムが出題されます。

合格率は50%前後となっており、取得しやすい傾向です。まずはこの資格から取得してステップアップで他の資格の取得を目指すと良いでしょう。

基本情報技術者試験 | 試験情報 | IPA 独立行政法人 情報処理推進機構

応用情報技術者試験

応用情報技術者試験は、基本情報技術者試験の上位資格です。高度なIT人材に求められる応用的知識とスキルが問われます。基本情報技術者試験よりも難易度があがり、合格率も20%台となっています。基本情報技術者試験と同様に「テクノロジ系」と「マネジメント系」、「ストラテジ系」の3つの分野から出題されるのが特徴で、ITに限らず、幅広い知識が求められる試験です。

応用情報技術者試験 | 試験情報 | IPA 独立行政法人 情報処理推進機構

ネットワークスペシャリスト

ネットワークスペシャリスト試験は、情報処理技術者試験の中では最高難度といわれる高度情報処理技術者試験の1つです。高度IT社会を実現するために必要な、優れた技術を活用しうる人材を認定しています。

高度試験は午前試験も二部構成になり、午前試験の一つでは共通知識が、午前試験のもう一つでは専門知識が問われます。

午後試験では、ネットワークシステムの企画・要件定義・設計・構築から運用・保守までに関する問題に対して、記述式で答える必要があります。

また、ネットワーク関連法規や国際標準に関する技術的な要素以外についても出題されます。

合格率は15%程度で、合格すれば、非常に高い知識とスキルを有することを証明でき、転職やキャリアアップの際に有利となります。

ネットワークスペシャリスト試験 | 試験情報 | IPA 独立行政法人 情報処理推進機構

データスペシャリスト試験

データベーススペシャリスト試験は、データベースシステムに関する企画から開発、運用保守までひととおり出題される試験で、データベースを取り扱うエンジニアを目指しているという方に最適の国家資格です。ネットワークスペシャリストと同じく高度情報処理技術者試験に該当し、合格率は15%です。

データベーススペシャリスト試験 | 試験情報 | IPA 独立行政法人 情報処理推進機構

Cisco技術者認定(CCNA)

大手ネットワーク機器メーカーのCisco社が運営する資格試験です。ネットワーク関連やIPサービス、セキュリティの基礎などの知識が求められます。資格の認知度も高く、ネットワーク技術者に人気の資格です。未経験からインフラエンジニアを目指す場合、CCNAを取得しているとかなり有利と言えます。

トレーニング & 認定 - Cisco

LinuC

LinuCは、NPO法人LPI-Japanが運営する、サーバーOSのLinuxにまつわる知識とスキルを証明する資格です。サーバーに関する一定以上のスキルを身につけることができます。

レベル1からレベル3までの3段階に分けられており、レベル3ではさらに、環境、セキュリティ、クラウドの3つの分野に分かれた試験が用意されています。

上位レベルの試験を受験するためには、下位レベルの資格取得が必要です。

LinuC

AWS Certified Solutions Architect - Associate

AWS Certified Solutions Architect - Associateは、Amazonが提供するクラウドサービスのAWSでのスキルを証明する資格です。コーディングの深い実務経験は必要ありませんが、基本的なプログラミングの概念を熟知していると有利です。

AWS 認定 – AWS クラウドコンピューティング認定プログラム | AWS

インフラエンジニアのスキル

エンジニアのスキルというと、開発を担うサーバーサイドエンジニアやフロントエンドエンジニアなどは、様々な言語が知られていると思います。では、インフラエンジニアはどのようなスキルが必要となるのでしょうか?

具体的な担当業務にもよりますが、特に以下のスキルが必要とされることが多いです。

  • サーバーの知識

  • ネットワークの知識

  • セキュリティの知識

  • クラウド技術の理解

では一つひとつみていきましょう。

サーバーの知識

インフラエンジニアにとってサーバーの知識は必須です。サーバーはシステムやサービスが稼働するための基盤であり、OSの操作や管理方法、仮想化技術の理解が求められます。例えば、LinuxやWindows Serverといった主要なサーバーOSを使いこなし、オンプレミス環境やクラウド環境でサーバーを構築・管理するスキルが必要です。特に最近ではAWSやAzureなどのクラウドサービスを活用するケースも増えており、その基礎知識や実務経験が重要視されています。

ネットワークの知識

ネットワークの理解も欠かせないスキルです。サーバー同士やシステムが円滑に通信するためには、IPアドレスの設定やルーティングの理解、DNSの知識が必要になります。また、ルーターやスイッチの設定、ファイアウォールによるセキュリティ対策など、ネットワーク機器の操作や管理ができることも求められます。安定したネットワーク環境を構築し、トラブル発生時には素早く原因を特定して解決する力が必要です。

セキュリティの知識

システムの安全性を守るためには、セキュリティに関する知識が重要です。インフラエンジニアは、不正アクセスや情報漏洩を防ぐために、システムの脆弱性を理解し、適切なセキュリティ対策を実施する役割を担います。具体的には、ファイアウォールやVPNを導入して安全な通信環境を整えたり、ログを監視して不正な動きを検知する作業が挙げられます。システム全体のセキュリティ強化に取り組む姿勢が求められる分野です。

クラウド技術の理解

クラウドサービスの普及により、インフラエンジニアにもクラウド環境の構築や管理が求められるようになっています。AWSやMicrosoft Azure、GCPなどのクラウドプラットフォームは、従来のオンプレミス環境に比べて柔軟性や効率性が高いため、多くの企業が導入しています。インフラエンジニアは、クラウド上でサーバーやネットワークを設計・構築し、運用・保守まで行う知識とスキルが必要です。また、TerraformやAnsibleといったツールを使い、インフラをコードとして管理する技術も注目されています。


インフラエンジニアに求められるスキルは幅広いですが、基本から少しずつ習得していくことで、着実にスキルアップできます。特にクラウド技術は需要が高く、今後のキャリアにおいて大きな強みとなるでしょう。

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インフラエンジニアのキャリアパス

インフラエンジニアとして一定のスキルを身につけた後には、どのようなキャリアパスがあるのでしょうか?

具体的にインフラエンジニアには以下のようなキャリアパスが存在しています。

  • プロジェクトマネージャー・管理職

  • 特定分野のスペシャリスト

  • ITコンサルタント

それぞれどのようなキャリアになるのか見ていきましょう。

プロジェクトマネージャー・管理職

現場でインフラエンジニアの経験を積んだのち、開発の計画からチームの編成、プロジェクト全体の進捗管理といった上流工程にあたるマネジメントを行うのが代表的なキャリアパスです。

 プロジェクトマネージャーになるには工程管理能力、クライアントとの折衝能力、コミュニケーション能力といったヒューマンスキルが重要になります。ITに精通していること以外にも能力が求められるため非常に高度な職種であるといえます。

 また、ITエンジニアの中でもプロジェクトマネジメントができる人材は数が限られており、プロジェクトマネージャーは希少性のある人材です。したがって、プロジェクトマネージャーとして活躍できる人材への需要は高く、案件の単価も高い傾向にあります。

特定分野のスペシャリスト

スペシャリストとは、特定の分野に特化したエンジニアのことを指します。ネットワークやデータベース、アプリケーション共通基盤、システム管理、セキュリティなど幅広い領域を扱いますが、必ずしもすべての領域のスペシャリストである必要はありません。多くのITスペシャリストは自身の経験を活かし、特定領域に強みを持っているケースがほとんどです。

各々が得意とする領域の知識や技術を高めることで、その領域のスペシャリストと認められるようになるでしょう。

特定分野のスペシャリストと認められれば、より高度な知識や技術を要する案件への参画も可能となり単価も上がりやすいです。

ITコンサルタント

インフラエンジニアとしての専門性を活かして、ITコンサルタントになるキャリアパスもあります。IT技術の観点からコンサルティングを行い、経営戦略の立案やプロジェクトの企画などに携わることができます。

例えば、以下のようなクライアントの要望・課題に対応します。

  • クラウド活用によるITインフラ運用のコストカット

  • ITシステムを導入して業務を効率化させたい

  • 新規事業立ち上げに向けて、必要となるシステムを用意したい

ITコンサルタントとして明確な提案をする上では、インフラ・ITの知見が欠かせません。顧客企業の経営層と意見を交わし、ITインフラが企業利益にどのように繋がるのか提案する必要があるため、高い専門性、幅広い経験を持っている必要があります。

インフラエンジニアの将来性

結論として、インフラエンジニアの将来性は、今後も明るい状態が維持されると言えます。

IT人材全体の需要が高い中でも、インフラエンジニアはサーバーやネットワーク、データベースといった専門的なスキルが求められ、特に需要が高い職種です。

また、あらゆるIT技術の活用において、ITインフラは欠かせません。例えば、Webサービスを展開するにはサーバやネットワークといったITインフラは必須です。今後、新たに発生するIT技術においてもITインフラが必要と予測されるため、インフラエンジニアの需要は高い状態が続くでしょう。

クラウド技術の進化とともに、サーバーが無くなり、インフラエンジニアの需要が減少するという見方もあります。しかし、クラウド化が進んだとしても、ITインフラを担うインフラエンジニアの仕事がなくなることはありません。現段階では、セキュリティ面やカスタマイズ性の問題から、自社サーバーを基幹業務システムで稼働させる企業も一定数見られます。将来的にはクラウド化が進む可能性はありますが、今すぐすべてがクラウドに置き換わるわけではありません。

また、クラウドに移行した場合でも、ITインフラの基本的な考え方は変わりません。インフラの根幹となるネットワークやサーバーの知識・技術は不可欠であり、サーバーやネットワークの設計・構築のスキルを持つインフラエンジニアは今後も必要とされるでしょう。

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まとめ

インフラエンジニアとは、サーバーやネットワーク、データベースといったIT基盤の設計、構築、運用を行う職種です。「当たり前」を支える職種であるため、責任も大きく、社会に貢献しているという実感を得ることができるでしょう。また、採用市場でも高いニーズがあり、必須の資格もないため、未経験からでも参入しやすい職種です。さらに、資格の取得によって目に見えるスキルを獲得し、市場価値を高めることができます。

今後、ITインフラの進化や需要の増加に伴い、インフラエンジニアの重要性はさらに高まり、活躍の場は広がり続けることが予想されます。この記事を読んで、少しでも興味を持たれた方はインフラエンジニアとしてのキャリアアップも検討してみてはいかがでしょうか。

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