フリーランスPMOの単価相場|募集中1,270件で見るPMとの差と高単価の条件
最終更新日:2026/10/14
フリーランスPMOとは、業務委託でプロジェクト管理を横断的に支える働き方です。フリコンで募集中のPMO案件1,270件では、単価レンジ上限の中央値は月80万円、100万円以上は31%でした。独立を考えるPMO経験者に向けて、PMとの差と高単価案件の条件を実データで整理します。
先に結論
フリコンで募集中のPMO案件(タイトルにPMOを含む1,270件)は、単価レンジ上限の中央値が月80万円、下限の中央値が月70万円。よく見る募集は「70〜80万円」前後
上限100万円以上の案件は31%、150万円以上は6%。「PMOなら100万円超が標準」とは言えない
PM職種(1,254件)は上限の中央値が90万円で、100万円以上が41%。同じ管理職種でもPMの方が上に伸びやすい
PMOの中で単価が高めに出やすいのは、標準化・全社横断・会議体設計を主導する型(上限中央値100万円)と、SAP・英語を伴う案件(同100〜110万円)
件数が最も多い金融系PMOは、上限の中央値が75万円で全体より低め。「金融なら高単価」は、少なくとも今回の公開案件集計では当てはまりにくい
※2026年10月14日時点、フリコン掲載の募集中案件(募集終了を除く)を集計。単価は各案件の募集単価レンジ(月額)で、成約単価ではありません。
この記事でわかること
フリーランスPMOの単価分布(帯別の割合)と、数字の読み方
PMとPMOの単価差と、その差が生まれる理由
単価が伸びるPMOの型・業界・スキル(案件数と単価の実数つき)
状況別(独立初年度/標準化型/SAP・基幹刷新/英語対応)の単価の目安
上限100万円以上の案件を狙うためのチェックリスト
対象読者:会社員としてPMO・PM・PLの実務を数年以上経験し、フリーランスとしての単価水準を把握したい方を想定しています。職種そのものの解説はPMOとは?仕事内容や年収、将来性について解説とプロジェクトマネージャー(PM)とは? 仕事内容や年収、必須スキルについて解説にまとめています。
目次
フリーランスPMOの単価相場(募集中案件の実データ)
PMとPMOの役割の違いと単価差
高単価PMO案件の条件(業界・担う範囲・英語)
PM・PMOの案件動向(公開案件から見える傾向)
ケース別・単価の目安
フリーランスPM・PMOが単価を上げる実務ポイント
上限100万円以上を狙うセルフ診断チェックリスト
まとめ
よくある質問
フリーランスPMOの単価相場(募集中案件の実データ)
募集中のPMO案件では、単価レンジ上限の中央値が月80万円です。 上限100万円以上は3件に1件弱で、150万円以上は6%にとどまります。高単価の募集は確かにありますが、分布の中心は70〜90万円台です。
単価レンジ上限の分布
フリコンに掲載中の案件のうち、職種「PMO」に分類され、かつ案件タイトルに「PMO」を含む募集中の1,270件を集計しました。
単価レンジの上限 | 件数の割合 |
|---|---|
80万円未満 | 39% |
80万〜100万円未満 | 30% |
100万円以上 | 31% |
うち120万円以上 | 16.9% |
うち150万円以上 | 6.1% |
単価レンジの幅は、中央値で10万円です。上限80万円の案件なら「70〜80万円」のように募集されるのが典型で、下限の中央値は月70万円でした。
参考として、職種「PMO」のタグが付いた募集中案件は全体で2,119件あります。ただし、うち4割(849件)はタイトルが【SE】などのPMO以外の案件です。これらを含めると上限の中央値は75万円まで下がるため、本記事ではPMOとして募集されている1,270件を主な母集団にしています。
データの読み方と注意点
この数字は「フリコンに掲載された公開案件の募集単価」であり、市場全体の平均や成約単価ではありません。 読むときは次の3点を前提にしてください。
母集団:フリコン掲載の募集中案件(2026年10月14日時点)。非公開案件や他社の案件は含まない
単価の基準:募集時に提示される月額レンジの上限・下限。実際の契約単価は面談・交渉で決まる
分類:業界やタイプ別の集計は、案件タイトルと概要文の語句による機械的な分類。1件が複数の区分に入ることがある。そのため各区分の件数・単価は厳密な職種判定ではなく、公開文面から見た傾向値として扱う
基本の指標:外れ値の影響を受けにくい中央値を中心に示す
他媒体の記事では「PMOは月100万円前後」と書かれることもあります。どの案件群を集計したかで数字は大きく変わるため、相場を見るときは母集団と、上限・下限のどちらで集計しているかを確認するのが安全です。フリーランス全体の単価水準は、【2026年最新版】フリーランスエンジニアの単価相場と単価の上げ方とは?で整理しています。
稼働形態とリモートで単価はどう変わるか
公開されているPMO案件は、ほぼすべてが週5日稼働です。 そのため、稼働日数より「リモートか出社か」の方が単価の違いとして表れます。
リモート条件(案件の特徴欄) | 件数 | 上限の中央値 | 上限100万円以上 |
|---|---|---|---|
フルリモート | 60件(4.7%) | 80万円 | 23% |
一部リモート | 612件(48.2%) | 80万円 | 24% |
リモートの記載なし | 598件(47.1%) | 85万円 | 39% |
上限の中央値は80万円と85万円で、大きな差はありません。差が出るのは高単価帯で、リモート条件の記載がない案件では上限100万円以上が39%と、フルリモート(23%)より多く見られます。リモート案件の全体像はフルリモートのフリーランスエンジニア案件|掲載15,808件で見る単価相場と職種別の探し方が詳しいです。
ミニFAQ:単価レンジは上限と下限のどちらを見ればいい?
Q. 募集の「70〜80万円」は、どちらの金額で考えればいいですか?
A. 交渉の出発点は下限、到達目標は上限と考えるのが実務的です。経験が募集条件にぴったり合えば上限、条件の一部が不足すると下限寄りで提示されることが多い傾向があります。
PMとPMOの役割の違いと単価差
PMは意思決定と成果に責任を負い、PMOはその意思決定を支えます。 この責任範囲の違いが、単価差の一因と考えられます。
公開案件で見るPMとPMOの単価差
同じ時点の募集中案件で、PM職種とPMO職種を比べました。
区分 | 件数 | 上限の中央値 | 上限100万円以上 | 上限150万円以上 |
|---|---|---|---|---|
PM(職種全体) | 1,254件 | 90万円 | 41% | 7.9% |
PMO(タイトルにPMOを含む) | 1,270件 | 80万円 | 31% | 6.1% |
参考:PMO(職種タグ全体) | 2,119件 | 75万円 | 21% | 3.9% |
PMの方が上限の中央値で10万円高く、100万円以上の割合も10ポイント高くなっています。ただし150万円以上の層では差が小さく、標準化・全社横断型やSAP・英語案件などの上位層のPMOは、PMと同じ水準の単価で募集されています。
PMの責任範囲(単価に効く部分)
PM(プロジェクトマネージャー)は、QCD(品質・コスト・納期)に最終責任を負う役割です。次の要素が単価に反映されます。
スコープ・予算・スケジュールの意思決定
発注元経営層・現場・ベンダーとのステークホルダー折衝
要件定義から入るか、実装以降のマネジメントのみか
プロジェクトの規模(要員数・予算)
PMの仕事内容はプロジェクトマネージャー(PM)とは? 仕事内容や年収、必須スキルについて解説で詳しく解説しています。
PMOの責任範囲とタイプ別の単価
PMOは「何を担うか」で単価が大きく変わります。PMO案件1,270件を、案件タイトルと概要文の語句で4つの型に分けました。
PMOの型 | 主な業務(概要文に出る語句) | 件数 | 上限の中央値 | 上限100万円以上 |
|---|---|---|---|---|
推進支援型 | 議事録・資料作成・事務局 | 228件 | 75万円 | 28% |
管理型 | 進捗・課題・品質・リスク管理、WBS | 498件 | 82.5万円 | 34% |
上流型 | 構想・企画・業務改革、As-Is/To-Be整理 | 92件 | 90万円 | 47% |
標準化・全社横断型 | 管理標準の策定、全社・横断PMO、会議体の設計 | 72件 | 100万円 | 53% |
最も件数が多いのは管理型で、PMO案件の約4割を占めます。単価が最も伸びるのは標準化・全社横断型で、上限150万円以上が24%ありました。進捗を「回す」側から、管理の仕組みや会議体を「設計する」側に移るほど単価が高くなる傾向が、公開案件では見られます。PMOの役割全体はPMOとは?仕事内容や年収、将来性について解説で確認できます。
単価差が生まれる理由
PMは「成果に責任を持つ」立場、PMOは「成果を出しやすくする」立場です。案件規模や工程、業界の違いも影響しますが、この責任の非対称性は単価差を説明する大きな要素です。
ただし、標準化・全社横断型や上流型のPMOは、PM並みかそれ以上の単価で募集されています。上限150万円以上の募集を読むと、「PM・PLに代わって主体的に管理を仕切れる人」「会議体の設計・運営を主導できる人」を求める記載が目立ちます。肩書きがPMOでも、実質的に統括を担う案件は単価が高いと考えてよいでしょう。
ミニFAQ:スクラムマスターとPMOはどちらが単価が高い?
Q. アジャイル案件のスクラムマスターとPMOでは、どちらが高いですか?
A. 案件によって前後します。フリコンの募集中PMO案件のうち、アジャイル・スクラムに触れたものは少数で、PMO側の単価比較には向きません。スクラムマスターの単価はスクラムマスターとは?仕事内容・年収・PM/PMOとの違いをエンジニア視点で解説で整理しています。
高単価PMO案件の条件(業界・担う範囲・英語)
上限100万円以上のPMO案件は、「業界」より「担う範囲」と「SAP・英語などの付加要素」で決まる傾向があります。 件数の多い業界が高単価とは限りません。
業界別の単価:金融は件数最多だが単価は低め
PMO案件1,270件を業界の語句で分けると、次のようになりました。
業界・領域 | 件数 | 上限の中央値 | 上限100万円以上 |
|---|---|---|---|
金融(銀行・証券・保険・カード) | 288件 | 75万円 | 17% |
インフラ・基盤・クラウド | 207件 | 80万円 | 33% |
SAP・ERP・基幹システム刷新 | 135件 | 100万円 | 52% |
製造(メーカー・自動車・製薬など) | 118件 | 90万円 | 43% |
PMI・システム統合・合併対応 | 57件 | 80万円 | 37% |
公共(官公庁・自治体) | 44件 | 90万円 | 36% |
金融は件数が最も多い一方、上限の中央値は全体(80万円)を下回ります。金融の業務知識だけでは高単価につながりにくく、標準化や上流といった担う範囲、英語などの付加要素と組み合わせて初めて上振れする、と読むのが妥当です。
高単価が出やすいのはSAP・ERP・基幹システム刷新です。SAPに限ると33件と少数ですが、上限の中央値は110万円、下限の中央値でも100万円でした。SAP案件の全体像はERP刷新のフリーランスエンジニア案件動向|SAP・Oracleの需要と単価で解説しています。
担う範囲:標準化・RFP・発注者側支援
業界より単価に効くのが、PMOとして担う範囲です。
管理の標準化・会議体の設計:進捗・課題・リスク・変更要求(CR)の運営ルールを作り、ステアリングコミッティ(意思決定会議)の設計まで担う
RFP作成・ベンダー選定:100件・上限の中央値89万円。上限150万円以上が10%あり、管理型より上振れしやすい
要件定義:131件・上限の中央値88万円。業務要件の整理から入れると評価されやすい
上流の経験があると、「進捗を回す人」ではなく「意思決定に寄与する人」として見られます。ベンダー管理の実務はベンダーコントロールとは|仕事内容・年収と案件動向を解説が参考になります。
PMOフレームの経験
PMBOKやP2Mといった体系を実案件で使った経験は、面談で管理の考え方を説明する材料になります。ただし、募集文に「EVM(アーンドバリュー分析)」と明記された案件は、1,270件中1件だけでした。
募集文に頻出するのは、フレーム名より次のような具体的な業務です。
WBSと課題管理表の設計・運用
変更要求(CR)の管理ルールづくり
定例・ステアリングコミッティの運営と報告資料の作成
マルチベンダーの進捗・品質の横断管理
スキルシートでは、フレーム名を並べるより「何人規模・何社のベンダーを、どの会議体で管理したか」を数字で書く方が伝わります。
資格・認定の位置づけ
募集文を見る限り、資格は「単価を上げる決め手」というより、「書類で候補に残るための材料」として機能することが多い傾向です。
IPA プロジェクトマネージャ試験(PM):国家試験。IPAの発表では令和8年度からCBT方式で実施され、2027年度からは高度試験を再編する新制度の検討案が公表されている
PMI PMP認定:国際資格。外資系や英語を伴う案件で評価されやすい。詳細はPMP資格とは?難易度・受験資格・取得メリットを2026年改定情報も踏まえて解説
P2M(プロジェクト&プログラムマネジメント):国内のプログラムマネジメント資格
試験制度は変わりやすいため、受験を考える場合は各団体の公式ページで最新の実施要項を確認してください。
英語対応・海外案件
英語・グローバル・海外拠点に関わるPMO案件59件は、上限の中央値が100万円で、100万円以上が66%でした。 件数は59件と少なめで傾向値として見る必要がありますが、全体の31%と比べて倍以上の比率です。
英語の会議に出られるだけでなく、議事録・週次報告・海外拠点との調整を英語で回せることが前提になっている募集が多く見られます。英語力別の単価はフリーランスエンジニアの英語案件|英語力別の単価目安と国内案件マップで詳しく扱っています。
ミニFAQ:資格がなくても高単価のPMO案件は狙える?
Q. PMPやプロジェクトマネージャ試験を持っていなくても、上限100万円以上の案件に応募できますか?
A. 応募できます。高単価の募集文で主に問われているのは、標準化・会議体設計・RFPといった「担った範囲」です。ただし、応募条件に資格が明記された案件では、書類段階で外れやすくなります。
PM・PMOの案件動向(公開案件から見える傾向)
PMO案件の中心は、基幹・インフラの刷新と、その管理を支える管理型PMOです。 ここでは将来予測ではなく、いま募集されている案件の数から傾向を読みます。
募集が目立つ領域
PMO案件1,270件で語句が多く出た領域は次のとおりです(重複あり)。
進捗・課題・品質・リスク管理:498件
金融(銀行・証券・保険・カード):288件
インフラ・基盤・クラウド:207件
SAP・ERP・基幹システム刷新:135件
要件定義:131件
製造:118件
RFP・ベンダー管理:100件
経済産業省のDX推進政策関連ページでも、DXを担う人材の確保は政策論点として取り上げられています。政策面でも関連領域として注目されていますが、本記事での需要の判断はあくまで公開案件の数に基づいています。
勤務地とリモートの比率
PMO案件1,270件のうち、東京都の案件が85.8%を占めます。神奈川県が4.7%、大阪府は2.3%でした。
リモートは、一部リモートを含めると約半数の案件で可能です。ただしフルリモートは4.7%にとどまるため、完全リモートだけに絞ると選べる案件は大きく減ります。出社とリモートの選び方は客先常駐とフルリモート案件の違い|単価・働き方・向いている人で選ぶで比較しています。
契約期間と更新条件
「長期案件」の特徴が付いたPMO案件は421件(33%)で、上限の中央値は70万円でした。長期案件だから低いのか、運用寄りの案件に長期が多いのかは切り分けられませんが、単価は全体より低めに出ています。
短期の立ち上げ支援や移行の山場だけを担う案件は、単価が高い一方で稼働が途切れるリスクもあります。契約期間・更新の単位(月次か四半期か)は面談段階で確認しておきましょう。案件情報の読み方は案件概要の読み方|精算幅・支払いサイト・スキル見合いをフリーランス視点で解説が参考になります。
ケース別・単価の目安
読者の状況によって、狙える単価の位置は変わります。ここでは募集中案件の分布をもとに、4つのケースで目安を示します。個別の交渉・業界・出社条件で前後する点には注意してください。
ケース1:独立初年度のPMO(管理型・推進支援型が中心)
想定:SIerや事業会社でPMO・PLとして進捗管理や会議運営を3年以上担い、初めて独立する方。
単価の目安:上限70〜85万円前後(推進支援型の上限中央値75万円、管理型82.5万円)
よく見る案件:進捗・課題管理、議事録、報告資料の作成
単価を伸ばす鍵:2年目までに、課題管理の仕組みや会議体の設計を自分で主導した実績をつくる
ケース2:標準化・全社横断を主導できるPMO
想定:全社PMOの立ち上げや、複数プロジェクトの管理ルール策定を主導した経験がある方。
単価の目安:上限100万円前後(上限の中央値100万円、150万円以上も24%)
よく見る案件:基幹刷新の全体PMO、全社横断の推進、CR運営の標準化
単価を伸ばす鍵:「何を標準化して、何がどう変わったか」を数字で語れるようにする
ケース3:SAP・基幹システム刷新のPMO
想定:SAPやERPの導入・刷新プロジェクトで、テスト管理や移行管理を担った経験がある方。
単価の目安:上限100〜110万円前後(SAP関連33件の上限中央値110万円、下限中央値100万円)
よく見る案件:S/4HANA移行、会計・物流領域の刷新、テストフェーズの全体管理
単価を伸ばす鍵:モジュールの業務知識(会計・購買など)と管理経験を掛け合わせる。モジュール別の単価はSAPコンサルタントとは|仕事内容・年収・ABAPエンジニアとの違いを解説【2026年版】を参照
ケース4:英語で回すPM・PMO
想定:海外拠点や外資系企業との会議・報告・調整を英語で担った経験がある方。
単価の目安:上限100万円前後(英語・グローバル関連59件の上限中央値100万円)
よく見る案件:グローバル展開する基幹刷新、海外ベンダーの管理、外資系企業のIT改革支援
単価を伸ばす鍵:英語力と業界・業務知識を両立させる。どちらか片方だけでは上限が伸びにくい
自分の経験がどの単価帯に当たるか気になる方は、無料のフリーランスエンジニア単価診断で市場単価の目安を確認できます。
フリーランスPM・PMOが単価を上げる実務ポイント
単価を上げるには「担う範囲を広げる」「付加要素を足す」「伝え方を整える」の3つを同時に動かすのが近道です。 どれか1つだけでは、上限が伸びにくい傾向があります。
担う範囲を一段上げる
データ上、単価が最も伸びるのは「管理を回す」から「管理を設計する」への移行です。
課題管理表を運用する側から、運営ルールを決める側に回る
定例会の事務局から、ステアリングコミッティの設計・運営に入る
要件定義・RFP作成・ベンダー選定など、発注者側の上流に関わる
付加要素を1つ足す
PMO経験に掛け合わせると単価が上振れしやすいのは、SAP・ERPの業務知識と英語です。一部では、生成AIの活用検討やPoC(概念実証)を管理するPMOの募集も見られます。
スキルシートの書き方
PM・PMOのスキルシートは、案件名を並べるだけでは差がつきません。次の要素を数字で書くと、担った範囲が伝わります。
プロジェクト規模(予算・要員数・期間)
管理したベンダー数・チーム数
自分が設計した会議体・管理ルール
定量的な成果(課題の解決リードタイム、報告工数の削減など)
PMOに特化した書き方はPMOスキルシートの書き方|PMとの違いと体制規模・予算・工数の定量化、全般的な書き方はフリーランスエンジニアのスキルシートの書き方|記入例とExcelフォーマット無料ダウンロードで解説しています。
エージェント面談での伝え方
エージェント面談で単価に反映されやすいのは、次の3点を具体的に語れるかどうかです。
過去のプロジェクトで、自分が決めた・設計した範囲
代わりが利きにくい経験(業界・規模・工程の掛け合わせ)
今後3年で伸ばしたい方向
面談の準備はフリーランスエージェントとの面談とは?内容・流れ・準備とよく聞かれる質問を解説、案件選びの優先順位は案件の選び方|フリーランスエンジニアが単価・稼働・スキルで決める優先順位で整理しています。
契約時に確認したいポイント
契約期間と更新の単位(月次・四半期など)
稼働時間の精算幅(下限・上限)
契約形態(PM・PMOは準委任が中心)
成果物の定義(月次報告書・議事録など)
PMOは「支援業務」の範囲が案件ごとにぶれやすい職種です。業務スコープを言葉にしてから契約すると、トラブルを防げます。契約形態の違いは準委任契約と請負契約の違い|フリーランスエンジニアが知るべきリスクと注意点を参照してください。
上限100万円以上を狙うセルフ診断チェックリスト
上限100万円以上のPMO案件の募集文には、次のような業務が繰り返し出てきます。当てはまる項目が多いほど、高単価帯の募集条件に近いことになります。これは募集文の傾向から作った目安で、確約された基準ではありません。
☐ 進捗・課題・リスク・変更要求の管理ルールを自分で設計した経験がある
☐ 定例やステアリングコミッティなど、会議体の設計・運営を主導した経験がある
☐ 複数ベンダー・複数チームを横断して管理した経験がある
☐ RFP作成やベンダー選定など、発注者側の上流に関わった経験がある
☐ 業務要件の整理(As-Is/To-Be)から入って完遂した経験がある
☐ SAP・ERPなど基幹システム刷新のプロジェクトに携わった経験がある
☐ 英語で会議・報告・海外拠点との調整を担った経験がある
☐ 経営層や部長クラスへの直接報告を担当した経験がある
当てはまる項目が少ない場合は、次の案件で1つずつ経験を足していくのが現実的です。
まとめ
フリーランスPMOの単価は、募集中案件で見ると上限の中央値が月80万円です。上限100万円以上を狙うには、管理を「回す」側から「設計する」側に移ることと、SAP・英語などの付加要素を足すことが鍵になります。
PMO案件1,270件の上限中央値は80万円、下限中央値は70万円。100万円以上は31%
PM職種は上限中央値90万円で、100万円以上が41%。ただし上位のPMOはPMと同水準
単価が伸びる型は標準化・全社横断型(上限中央値100万円)と上流型(90万円)
金融は件数最多だが上限中央値75万円。SAP関連は110万円、英語関連は100万円
フルリモートは約5%で、高単価帯の割合は出社を伴う案件より低め
自分がどの単価帯を狙えるかは、無料のフリーランスエンジニア単価診断で目安を確認できます。実際の募集条件は、フリコンのPMOのフリーランス案件一覧とPMのフリーランス案件一覧で確認してください。単価の上げ方を体系的に知りたい方は、【2026年最新版】フリーランスエンジニアの単価相場と単価の上げ方とは?もあわせてご覧ください。
参照した一次情報:
フリコン掲載の募集中案件(職種「PMO」「プロジェクトマネージャー(PM)」、2026年10月14日時点)
よくある質問
フリーランスのPMとPMOでは、どちらが独立しやすい?
募集件数ベースでは、PMO職種の方が入口になる管理型・推進支援型の案件を見つけやすい傾向があります。PMは意思決定への責任が重いため、PMとしての実績を数年積んでから独立するケースが目立ちます。
未経験からフリーランスのPMOになれる?
公開案件の多くは、管理業務の経験がある前提の業務委託です。PMOの実務経験がない状態での独立は難しく、会社員としてPMOやPLの経験を積んでから独立するのが一般的な進み方です。
PMPを取れば単価は上がる?
資格だけで単価が大きく上がることはまれです。ただし「PMP保有者歓迎」と書かれた案件や外資系の案件では、書類の通りやすさに影響します。狙う案件との相性で判断するのがよいでしょう。
金融系のPMO案件は単価が高い?
件数は最も多いものの、上限の中央値は75万円で、PMO全体の80万円より低めでした。金融の業務知識だけで単価が上がるわけではないため、高単価を狙うなら全体PMOや標準化、グローバル案件など担う範囲の広い募集を選ぶのが近道です。
フルリモートのPMO案件はどれくらいある?
募集中のPMO案件のうち、フルリモートは約5%です。一部リモートを含めると約半数になります。フルリモートの案件は上限100万円以上の割合が23%で、出社を伴う案件より低めです。
東京以外でもPMO案件は見つかる?
募集中のPMO案件の85.8%は東京都の案件です。大阪府は2.3%で、地方の案件は限られます。地方在住の場合は、一部リモートの案件で出社頻度を確認しながら探すのが現実的です。
単価交渉のタイミングはいつが良い?
新しい案件に参画するときが、最も交渉の余地が大きい傾向です。契約更新時は小幅な改定にとどまることが多いため、更新の1〜2か月前から実績を整理して臨むと話を進めやすくなります。進め方はフリーランスエンジニアの単価交渉のコツ|タイミング・伝え方・根拠の作り方で解説しています。
PMO経験が浅いとき、応募書類で何を強調すべき?
前職で担った調整・進捗管理・議事録作成などから、PMOの実務に近い経験を切り出して書くのが有効です。会議の効率化や資料テンプレートの標準化など、自分が仕組みを変えた経験を数字で示すと伝わりやすくなります。
PM・PMOの契約は準委任と請負のどちらが多い?
公開案件や実務上は、準委任契約が中心の傾向です。PMOは成果物の完成責任を負いにくく、稼働時間に応じて報酬が発生する準委任が実務に合いやすいためです。実際の契約区分や業務範囲は個別事情で変わるため、契約書は必要に応じて弁護士などの専門家にも確認してください。
フリーランスPMOの年収はどれくらいになる?
年間売上の目安で考えると、上限の中央値である月80万円で12か月稼働した場合は960万円です。上限100万円の案件なら1,200万円になります。これは稼働が途切れなかった場合の売上で、経費・税金・社会保険料を差し引くと手取りは下がります。計算方法はフリーランスエンジニアの手取りはどれくらい?計算方法と年収別目安を参考にしてください。
PMOからPMへ移ると単価は上がる?
募集中案件では、PM職種の上限中央値は90万円で、PMOより10万円高い水準です。ただし標準化・全社横断型のPMOは上限中央値100万円で、PMを上回ります。肩書きを変えるより、統括に近い役割を担えるかどうかが単価に効きます。
単価が伸び悩んだときはどうすればいい?
同じ業界・同じ工程の案件を続けていると、単価は横ばいになりやすい傾向があります。管理の仕組みを設計する側に回る、SAPや英語などの付加要素を足す、要件定義やRFPなど上流に関わる、のいずれかを次の案件で狙ってみてください。
関連するタグ:



