修正申告・更正の請求のやり方|確定申告の間違いに気づいたら
最終更新日:2026/08/03
修正申告とは、提出済みの確定申告書に誤りがあり、税額を増やす方向で訂正する手続きです。逆に税額を減らす訂正は「更正の請求」で行います。「経費を入れ忘れた」「源泉徴収を反映していなかった」と気づいたフリーランスエンジニア向けに、どちらを使うか・書き方・添付書類・延滞税の考え方までを整理します。
先に結論
申告済みで税額を増やす訂正は「修正申告」、税額を減らす/還付を増やす訂正は「更正の請求」
申告そのものをしていない場合は「期限後申告」(別手続き。詳しくは期限後申告とは?無申告加算税・延滞税の計算とフリーランスエンジニアのリカバリ手順を解説)
更正の請求は法定申告期限から原則5年以内まで提出可能(後発的事由による特例あり)
修正申告は税務調査の事前通知前に自主的に出すと、原則として過少申告加算税はかからず、早く出すほど延滞税も軽くなる
e-Taxでも書面でも提出できる。既存の確定申告データを流用できるe-Taxが実務的にラク
この記事でわかること
修正申告と更正の請求の使い分けと、期限後申告・還付申告との違い
フリーランスエンジニアで実際に多い訂正パターン(経費計上漏れ・源泉徴収漏れ・青色控除の取り違え等)
修正申告・更正の請求の具体的な手順(準備物・記入・添付書類・追加納付)
過少申告加算税・延滞税の考え方と、負担を抑えるコツ
目次
修正申告と更正の請求の違い
期限後申告・還付申告とは何が違う?
どっちを選ぶ?3ステップ判断フロー
修正申告のやり方
更正の請求のやり方
フリーランスエンジニアで多い訂正ケース
訂正時によくある失敗と対策
修正申告・更正の請求チェックリスト
まとめ
よくある質問
修正申告と更正の請求の違い
まず、この2つは方向が真逆の手続きです。片方を選び間違えると、そもそも受け付けられないケースがあるため、最初に整理します。
項目 | 修正申告 | 更正の請求 |
|---|---|---|
使う場面 | 提出済みの申告書より税額が増える/還付額が減る方向の訂正 | 提出済みの申告書より税額が減る/還付額が増える方向の訂正 |
提出期限 | 税務署の更正処分があるまでいつでも(早いほど負担が軽い) | 法定申告期限から原則5年以内 |
追加で払うもの | 増えた税額+(該当時)過少申告加算税+延滞税 | 原則なし(過払い分の還付を受ける) |
提出書類 | 修正申告書(第一表・第五表など) | 更正の請求書 |
根拠となる制度 | 所得税法第19条 | 国税通則法第23条 |
出典:国税庁「確定申告を間違えたとき」(No.2026)、国税庁「更正の請求書・修正申告書作成コーナー」案内
修正申告(税額を増やす訂正)
税額が増える方向の訂正はすべて修正申告で行います。典型例は次のとおりです。
売上(雑収入含む)の計上漏れがあった
経費として計上できないもの(家事関連費の按分ミス、事業と関係ない支出)を経費に入れていた
青色申告特別控除の要件を満たしていないのに65万円控除で申告してしまった
税務署の指摘を受ける前に自主的に提出するか、指摘後に応じるかで、後述の加算税の扱いが変わります。
更正の請求(税額を減らす訂正)
税額が減る、または還付が増える方向の訂正は更正の請求で行います。
経費の計上漏れ(クラウド費用、書籍、機材、通信費など)
源泉徴収された金額を確定申告書に反映していなかった
医療費控除・寄附金控除・生命保険料控除などの控除を書き忘れた
提出期限は法定申告期限から原則5年(例:令和6年分=令和7年3月17日期限の申告なら、令和12年3月まで)です。5年を過ぎると原則として救済されません。
ミニFAQ:どちらを使うか迷ったとき
Q. 経費の入れ替えで合計は変わらないが、勘定科目だけを直したい場合は?
A. 税額に影響がないなら基本的にどちらの手続きも不要です。青色申告決算書上の科目訂正は、翌年以降の帳簿で整合を取れば実務上は問題になりにくいですが、金額が大きい場合は税務署の窓口・税理士に相談してください。
Q. 修正申告と更正の請求を両方同時に出せますか?
A. 同じ年分について、増えた要素(→修正申告)と減った要素(→更正の請求)を通算した結果で判断します。通算して税額が増えるなら修正申告、減るなら更正の請求です。片方だけ先に出して、もう片方を後日出すこともできますが、二度手間になるため通算後に一度で出すのが実務的です。
期限後申告・還付申告とは何が違う?
「申告済みかどうか」で使い分けが変わります。混同しやすいので早めに整理します。
状況 | 使う手続き |
|---|---|
申告済みで、税額を増やす方向に訂正したい | 修正申告 |
申告済みで、税額を減らす/還付を増やす方向に訂正したい | 更正の請求 |
法定申告期限までに申告していない(未申告) | 期限後申告 |
申告義務はないが、源泉徴収された税金の還付を受けたい | 還付申告 |
「未申告のまま気づいた」場合は本記事ではなく、期限後申告とは?無申告加算税・延滞税の計算とフリーランスエンジニアのリカバリ手順を解説を参照してください。「申告義務がない人の還付」は還付申告とは|5年遡及・必要書類・確定申告との違いをフリーランス視点で解説で扱っています。
どっちを選ぶ?3ステップ判断フロー
迷ったら次の順番で判断します。
法定申告期限までに確定申告書を提出したか?
- していない → 期限後申告(本記事の対象外)
- した → 次へ
訂正すると税額はどう動く?
- 増える/還付が減る → 修正申告
- 減る/還付が増える → 更正の請求
- 変わらない → 原則手続き不要(金額が大きい・帳簿の整合が気になる場合は税務署へ相談)
その年分の法定申告期限から5年以内か?(更正の請求のみ)
- 5年以内 → 提出可能
- 5年超 → 原則として更正の請求は不可(修正申告はいつでも可能)
修正申告のやり方
修正申告は、税額を増やす訂正の場合に使います。手順を順に見ていきます。
準備するもの
提出済みの確定申告書控え(第一表・第二表、青色申告決算書または収支内訳書)
訂正の根拠になる書類(追加で計上する売上の請求書、控除の証明書、修正した帳簿など)
マイナンバーカード(e-Taxの場合)またはID・パスワード方式の届出書
追加で納付する税額を振り込むための情報(納付書・ダイレクト納付の口座など)
帳簿を先に直してから申告書を作るのが原則です。特に青色申告の場合、決算書と申告書の整合が取れていないと後々の税務調査で指摘されます。
手順(e-Tax)
国税庁の確定申告書等作成コーナーにアクセスし、該当年分の申告書作成メニューから「修正申告」を選択
提出済みの申告書データを読み込む(e-Taxで提出した場合はデータ、書面提出の場合は数値を手入力)
訂正箇所を反映して申告書を再計算
修正申告書(第一表・第五表)が自動で作成される
電子署名(マイナンバーカード)を付与し、e-Tax送信
追加納付額を確認し、ダイレクト納付・振替納税・電子納税・窓口納付のいずれかで納付
手順(書面)
国税庁サイトから修正申告書(第一表・第五表)の様式をダウンロード
訂正後の正しい金額を第一表に記入し、当初申告との差額を第五表に記入
決算書・収支内訳書も併せて訂正した版を作成
税務署の窓口または郵送で提出
追加納付額を納付書で納付(金融機関・税務署窓口・コンビニ・電子納税など)
e-Taxで当初申告した場合はe-Taxで、書面で当初申告した場合は書面で修正するのが基本的な流れです。ただし、e-Taxへの切り替えも可能なので、次回以降を見据えてこの機会にe-Taxに移行するケースもあります。
追加納付と延滞税・過少申告加算税
修正申告では次の3つを納付します。
本税(増えた分の所得税・復興特別所得税)
過少申告加算税(税務調査の通知後に修正申告した場合に課される。自主的に修正申告した場合は原則不要)
延滞税(法定納期限の翌日から実際の納付日までの日数に応じて計算)
過少申告加算税は税務調査で指摘された場合、追加本税の10%(一定額超は15%)が課されます。税務調査の事前通知の前に自主的に修正申告を出すと、原則として過少申告加算税は課されません。「気づいたら早めに出す」のが金銭面で最も有利です。
延滞税は、法定納期限(原則、その年分の翌年3月15日。土日祝で翌営業日にずれる年もあります)の翌日から実際の納付日までの日数で計算します。納付が遅れるほど積み上がるため、修正申告書と同時に本税を納付するのが基本です。
出典:国税庁「加算税制度の概要」、国税庁「延滞税について」(No.9205)
ミニFAQ:修正申告
Q. 修正申告を出したら必ず税務調査が入りますか?
A. 修正申告を出したから調査が入るということはありません。自主的な修正申告はむしろ税務署側から見て「自己是正が働いた」と評価される要素です。ただし、金額が大きい場合や過去複数年の同時修正の場合は問い合わせが入るケースもあります。
Q. 期限後の修正申告でも青色申告特別控除は維持できますか?
A. 元の申告が期限内提出で青色申告承認を受けている場合、修正申告そのもので青色控除が取り消されることは原則ありません。ただし、複式簿記や電子帳簿保存など65万円控除の要件を満たしていないことが修正で判明したときは、55万円または10万円控除に落とされるケースがあります。要件は国税庁「青色申告特別控除」(No.2072)で確認できます。
更正の請求のやり方
税額を減らす、あるいは還付を増やす方向の訂正は更正の請求で行います。
提出期限
法定申告期限から原則5年以内です。たとえば令和6年分(法定申告期限は令和7年3月17日)の申告なら、令和12年3月まで請求できます。ただし、後発的な事由(判決・和解などにより所得が変動した等)による更正の請求は、その事由が生じた日の翌日から2か月以内という別の期限があります。
準備するもの
提出済みの確定申告書控え
訂正の根拠となる書類(追加で計上する経費の領収書、支払調書、控除証明書など)
訂正後の帳簿・決算書
マイナンバーカード(e-Taxの場合)
還付金の受取口座情報
「更正の請求の理由」を具体的に書く欄があり、単に「経費を追加した」ではなく、「クラウドサービス費用〇円を経費として計上していなかったため、必要経費に追加する」といった形で書くのが実務的です。
手順(e-Tax)
確定申告書等作成コーナーから該当年分の「更正の請求書」作成を選択
提出済みの申告書データを読み込む
訂正箇所を反映し、更正の請求書を作成
「更正の請求をする理由」欄に、具体的に訂正内容を記入
電子署名を付与し、e-Tax送信
税務署の審査を経て、還付が決まると指定口座に振り込まれる
手順(書面)
国税庁サイトから所得税及び復興特別所得税の更正の請求書をダウンロード
訂正後の正しい金額と、当初申告の金額、差額を記入
更正の請求の理由と、根拠となる書類の写しを添付
税務署の窓口または郵送で提出
還付までの目安
税務署の内容審査を経て、内容に問題がなければ還付通知の後に指定口座へ振り込まれます。e-Taxでの提出のほうが書面より処理が早い傾向があります。ただし、審査状況・繁忙期・請求の複雑さで所要期間は変わるため、目安として案内される期間から前後することがあります。急ぐ場合は税務署に確認してください。
ミニFAQ:更正の請求
Q. 更正の請求は却下されることがありますか?
A. あります。税務署の審査で「更正すべき事由に該当しない」と判断されると、更正すべき理由がない旨の通知が届きます。処分に不服がある場合は、通知を受けた日の翌日から3か月以内に再調査の請求または審査請求ができます。詳しくは国税庁「不服申立制度」を確認してください。
Q. 更正の請求と一緒に住民税・国民健康保険料の再計算はされますか?
A. 所得税の更正内容は自治体に連携されるのが一般的で、住民税や国民健康保険料(前年所得ベース)に反映されることがあります。ただし、反映時期・追加手続きの要否は自治体で異なるため、詳細は市区町村にも確認してください。
フリーランスエンジニアで多い訂正ケース
エンジニアの実務でよく起きる訂正パターンを、どちらの手続きが該当するかとあわせて整理します。
ケース1:クラウド費用・SaaS費用の計上漏れ(更正の請求)
AWS・GCP・Azure・GitHub・Notion・Figmaといったクラウド/SaaSの費用を、通信費または通信費・支払手数料などに計上し忘れているケース。特に個人カードとクレジット明細で仕事用・私用が混在している人で起きやすい訂正パターンです。年額プラン・自動更新分の見落としに注意します。
ケース2:源泉徴収額の反映漏れ(更正の請求)
エージェント経由の案件などで報酬から源泉徴収されていた分を、確定申告書に反映していなかったケース。支払調書または支払明細を確認し、源泉徴収税額を「源泉徴収税額」欄に反映すると、その分の還付が生まれます。システム開発等の報酬は通常、源泉徴収の対象外であることが多い一方、原稿料・講演料・デザイン料など源泉徴収対象の報酬が含まれる契約では差し引かれていることがあります。契約書・支払明細で確認してください。
ケース3:青色申告特別控除の適用漏れ・過大適用(両方あり得る)
適用漏れ(更正の請求):本来55万円控除が使えたのに10万円で申告してしまった等
過大適用(修正申告):複式簿記の要件を満たしていない/期限内提出でなかったのに65万円で申告した等
65万円控除は「複式簿記+期限内の電子申告または電子帳簿保存」が要件で、55万円控除は電子申告なしでも可、10万円控除は単式でも可、と段階が分かれます。要件を後から確認して自分がどこに該当するか整理するのが先です。
ケース4:機材・書籍・研修費の計上漏れ(更正の請求)
自宅の作業用モニター・キーボード・PCパーツなど(10万円未満は消耗品費、10万円以上は減価償却または少額減価償却資産の特例)
技術書・オンライン講座・カンファレンス参加費(研修費・図書費など)
業務用の椅子・デスク
「事業に必要な支出だったが領収書を後から見つけた」というケースです。少額減価償却資産の特例(青色申告者で年間300万円まで、取得価額30万円未満)は要件があるため、国税庁「少額の減価償却資産の取得価額の必要経費算入」(No.2100)で条件を確認します。
ケース5:家事按分の見直し(両方あり得る)
家賃・通信費・光熱費の按分比率を見直した結果、経費が増えるなら更正の請求、減るなら修正申告です。按分比率は業務実態に応じた合理的な根拠(面積・使用時間など)で説明できる必要があります。
ケース6:所得区分の変更(雑所得→事業所得、事業所得→雑所得)
副業として始めたエンジニア業務を雑所得で申告していたが、月次で継続的に受託し帳簿保存も行っている実態から事業所得として扱えるケース、あるいはその逆。事業所得として扱えると青色申告特別控除・損益通算・青色事業専従者給与などが使えるため、税額計算に大きな影響が出ます。判断が難しい領域なので、判定にあたっては税理士への相談を推奨します。
訂正時によくある失敗と対策
失敗1:修正申告と更正の請求を取り違える
税額の増減方向を最初に確認しないまま手続きに入り、後から間違いに気づくパターン。訂正後の税額を出してから、当初申告と比較するのが確実です。作成コーナーを使うと自動で差額を算出してくれます。
失敗2:帳簿を直さずに申告書だけ訂正する
修正申告書・更正の請求書は「訂正後の正しい数字」を書く書類です。帳簿がその数字と食い違っていると、後の税務調査で疑義が生じます。まず帳簿を修正し、その帳簿から決算書・申告書を作り直す流れが原則です。
失敗3:延滞税の起算日を誤解する
延滞税は「法定納期限の翌日」から始まります。修正申告書を提出した日ではなく、もともとその年分の税金を納めるべきだった翌日(原則、翌年3月15日の翌日)が起算日です。「今から払えば延滞税は今日からの分だけ」と誤解しないよう注意します。
失敗4:更正の請求の理由欄が具体的でない
「経費を追加したため」だけだと審査で問い合わせが来ることがあります。追加する金額・科目・根拠となる書類名を明記します。
失敗5:5年経過後に更正の請求を出す
原則5年の期限を過ぎると、通常の更正の請求はできません。過去に遡れる限界を最初に確認してから作業に入ります。
失敗6:複数年分をまとめて出そうとしない
経費計上漏れが過去複数年にわたって同じ性質で起きている場合、それぞれの年分ごとに更正の請求書を作成する必要があります。年分をまたぐ通算はできません。
修正申告・更正の請求チェックリスト
作業に入る前に、次の項目を確認します。
訂正で税額が増えるか減るかを試算した
該当年分の法定申告期限から5年以内である(更正の請求の場合)
提出済みの確定申告書控えが手元にある
訂正の根拠となる書類(領収書・支払調書・帳簿など)を揃えた
帳簿・決算書を訂正後の正しい数字に直した
e-Tax・書面のどちらで提出するかを決めた(当初申告と揃えるのが基本)
修正申告の場合、追加納付額と延滞税の目安を試算した
修正申告の場合、税務調査の事前通知が来る前に自主提出できるか確認した
更正の請求の場合、還付口座と請求理由欄の記載内容を準備した
判断が難しいケース(所得区分・家事按分・複数年遡及)は税理士に相談する体制を用意した
まとめ
申告済みの誤りは、税額を増やす方向は「修正申告」・減らす方向は「更正の請求」で訂正する
未申告のまま気づいた場合は期限後申告(別記事)、申告義務のない人の還付は還付申告と、手続きが分かれる
更正の請求は法定申告期限から原則5年以内まで
修正申告は税務調査の事前通知前に自主的に出すと、過少申告加算税が原則かからず、延滞税も日数で軽くなる
e-Tax・書面どちらでも可。当初申告と同じ方式で出すのが実務的(e-Taxのほうが処理が早い傾向)
迷ったら、まず訂正後の税額を再計算し、当初申告と比較して「増えるなら修正申告・減るなら更正の請求」で判断する
フリーランスエンジニアで多いのは、クラウド費用・源泉徴収額・機材購入費の計上漏れ(更正の請求)と、青色申告特別控除の過大適用(修正申告)
判断が難しい論点(所得区分・家事按分・複数年遡及)は、税理士への相談を推奨
税務は制度の適用要件で結論が変わる領域です。本記事は一般的な取り扱いを整理したもので、個別事情によっては異なる結論になります。金額の大きい訂正や複雑な論点は、最終判断の前に税理士へ確認することをおすすめします。
参考:
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よくある質問
Q1. 修正申告を出したあと、さらに追加で訂正したい場合はどうしますか?
同じ年分について複数回の修正申告は可能です。税務署の更正処分(税務署側から税額を確定される処分)が入る前であれば、自主的に何度でも修正申告を出せます。ただし、実務的には論点を整理してから一度で出すのが負担が少ないです。
Q2. 個人事業税や消費税の修正はどうすればいいですか?
個人事業税は、所得税の修正申告・更正の請求の内容が都道府県に連携されるため、追加の手続きは原則不要です。消費税は所得税と別の税目のため、消費税の申告書についても別途、修正申告または更正の請求が必要になります。詳細は国税庁「消費税の修正申告書」を確認してください。
Q3. 死亡した親族の分の修正申告はできますか?
準確定申告として、相続人が死亡した人の代わりに修正申告や更正の請求を行えます。原則として、相続の開始があったことを知った日の翌日から4か月以内に準確定申告を行います。相続税との関係もあるため、税理士への相談を推奨します。
Q4. 修正申告書を提出したのに延滞税の納付書が届きません。どうすればいいですか?
延滞税は後日案内されることがありますが、案内のされ方や納付タイミングは提出方法や状況で異なります。修正申告書の提出時に本税だけを納付し、延滞税は案内を待って払うことも多いですが、納付方法が不明な場合は税務署に直接確認してください。
Q5. 修正申告と更正の請求で、税理士費用は経費にできますか?
事業所得の帳簿・申告に関わる部分は、支払手数料または租税公課ではなく「支払報酬」等の科目で経費計上できるのが一般的です。プライベート分(相続税・贈与税など)は経費になりません。事業割合の按分が必要なケースもあるため、税理士に確認してください。
Q6. 訂正した結果、所得税が0円になった場合、更正の請求は必要ですか?
はい、必要です。既に納付した所得税の還付を受けるためには更正の請求書を提出する必要があります。所得税が0円になっても、住民税・国民健康保険料の再計算につながるので、住民税等の減額を受けたい場合も更正の請求が起点になります。
Q7. 修正申告や更正の請求を出すと、その後の税務調査で不利になりますか?
自主的な修正申告は、税務署から見て「自己是正が働いた」と評価される側面があり、修正申告をしたこと自体で直ちに不利になるとは通常いえません。むしろ、指摘を受けてから修正するより加算税が軽くなるため、金銭面でも早期の自主修正のほうが有利です。
Q8. e-Taxで当初申告したのに、修正申告を書面で出しても大丈夫ですか?
制度上は問題ありません。ただし、e-Taxで当初申告のデータが残っていると、e-Taxからそのデータを引き継いで修正申告書を作成できるため、実務的にはe-Taxで再提出するほうが手間が少ないです。
Q9. 更正の請求書を出したのに、なかなか還付が来ません。目安はありますか?
内容審査があるため、当初の還付申告よりも時間がかかる傾向があります。一般にe-Taxのほうが書面より早い傾向がありますが、還付までの期間は請求内容の複雑さ・繁忙期の影響を受けます。相当期間経っても進捗がわからない場合は、税務署に問い合わせるのが確実です。
Q10. 開業初年度の申告を訂正したいのですが、注意点はありますか?
開業初年度は経費計上のルールに慣れていない人が多く、開業費(開業前に支出した準備費用)や少額減価償却資産の特例の適用漏れが起きやすい年です。詳細は開業1年目の確定申告|売上規模別の判断と提出書類【令和8年分】を参照してください。
Q11. 修正申告や更正の請求は、確定申告書等作成コーナー以外で作れますか?
会計ソフト(freee・マネーフォワード・弥生など)の多くは修正申告・更正の請求の作成機能を備えています。既にソフトで当初申告したなら、そのソフトを使うのが最短です。ソフトを使っていない場合は、国税庁の作成コーナーが最も一般的です。
Q12. 過去5年より前の年分は本当に何もできませんか?
原則として更正の請求はできません。例外的な救済可能性の有無は個別事情によるため、税務署または税理士に相談してください。5年以内に気づくことが実務上の防衛線であり、それを過ぎると原則救済されない前提で日々の記帳・確認を行うのが安全です。
Q13. 修正申告後、延滞税を減らす方法はありますか?
延滞税は日数で計算されるため、修正申告と同時に本税を全額納付するのが最も確実な軽減策です。分割納付を希望する場合は税務署に相談できますが、その間も延滞税は積み上がります。
Q14. 税務調査で指摘された後の修正申告は、加算税がどう変わりますか?
税務調査の事前通知後に修正申告を出した場合、原則として過少申告加算税が課されます。自主的な修正申告(事前通知前)なら過少申告加算税は原則不要です。この差は本税の10〜15%に及ぶことがあるため、気づいた時点で早く動く価値は大きいです。
Q15. 修正申告や更正の請求について、税理士に依頼したほうがいいのはどんなケースですか?
過去複数年にわたって同じ性質の訂正が必要
所得区分の変更(雑所得↔事業所得)が絡む
家事按分・青色申告特別控除の要件判定など、判断がグレーな論点がある
消費税・個人事業税・国民健康保険料など、複数の制度への波及が大きい
税務署とのやり取りに不安がある
上記に当てはまる場合は、税理士への依頼を検討する意味があります。単純な計上漏れ1件だけなら、確定申告書等作成コーナーで自力対応するケースが多いです。

